非常勤労働者自らの連帯を (伝送便00/12月号より)
 
 
  『本務者はひどすぎです。本務者なら仕事できなくてもいいんでしょうか。私達ゆうめいとは、「本務者」の補助として雇われているのに、本務者が補助以下な仕事でいいのでしょうか。』

 伝送便のホームページに直接送られてくるメールには、ゆうメイトさんからの本務者を非難する怒りの声が増えて来た。
 以前なら、当局の管理姿勢を糾弾するものが多かったのだが、最近は我が本務者もその標的になっている。私たちはやはり彼らにとっては敵なのだろうか?

 微妙な関係

 『仕事をしない本務者はいりません。それよりも優秀なゆうメイトを、推薦制度のようなものを作って本務者にするような制度を作ってください。』

 本務者と、非常勤労働者との関係は、実は微妙な関係である。
 当局は、安い労働力として非常勤労働者を、買う。本務者にとっては、それが脅威に映る。非常勤労働者が増えることはとりもなおさず本務者の雇用を脅かし、労働条件の低下を促す。
 非常勤労働者にとっては、その不安定な雇用条件故に、少々の劣悪な労働条件にも我慢を強いられる。本務者より劣悪な条件下、一生懸命働けば働くほど、実は本務者の雇用を脅かし続ける。非常勤と同じほどの労働条件で本務者が働き始めたら?当局は更に安い労働力を求めるだろう。

 闘いのとき

 かつて(と言ってももう半世紀も前ほどになるが)私たち(の先輩)は『非常勤本務化闘争』という闘いをやったことがある。当時、物量の増加に当局は非常勤労働者で対処。それでも間に合わず遅配苦情が相次ぐ。当局は遅配の原因は働かない全逓組合員のせいとマスコミを使ってキャンペーン。管理者の尻を叩き強権的な職場支配。しかし遅配への懸念は産業界からも起こる。全逓はこれらの声をバックに地域を巻き込んだ闘争を組む。闘いはその時点で勝負がついていた。地域との共闘が、官僚を組み伏すことに成功した。
 時代はまた一巡した。苦情の数は半世紀前を遙かに上回るに違いない。強権的職場支配は、月に一人というようなペースで職員の自殺者を生み出している。
 私たちが再度闘うことで私たち自身と非常勤労働者自身の雇用と労働条件を守ることができる。再度地域に打って出ること、それは、リストラという名のもと、労働者を叩き出し、大量の不安定雇用労働者を産みだしているこの国の社会をも討つ社会的な闘いになるはずだ。さぁ、闘おう!

 闘えない理由

 『定期的に一人一人の本務者のチェックをして一人ひとりクビにしたり、降格できればいいのに』

 ゆうメイトさんからのメールは直接的で正直だ。当局もそう考えているに違いない。それは別に本務者に限らないのだが。
 罠にはまったのか?誤配遅配の苦情は日常だとしても、産業活動を脅かすほどのものではない。郵便の代わりは既に、ある。今私たちが闘えば、いとも簡単に職場を放り出されてしまう。もう職場は臨時職員を中心に回っている。事業は赤字だ。郵政事業の経営形態が変わる。公社に移るときいったい何人の職員が残れるのか?
 正規職員はすくみ上がっている。倒産してからさぁ闘いを始めようと言っても遅いのだが、この国の労働組合はどこも企業と運命共同体としての生き残りの道を選び、組合員を叩き出してまでも企業を守る方を選んでしまった。ここまで事業を荒廃させてきた官僚どもと共に、労働官僚もまた泥舟と共に運命を共にしようというのだ。一般組合員を道連れにして!

 未組織の自由

 官僚と闘うのに素手では闘えない。ところが労働組合ではなおさらのこと闘えない?
 非常勤労働者の皆さん。それでも、個人で孤立していては力にはなりません。何も変わりません。 労働組合未組織?けっこう。逆に言えば、労使運命共同体から自由という意味だ。あなた方の今の現場における位置を見直してみればいい。事業はもはやあなた達が動かしている。あなた達さえ繋がれば、あなた達さへ動き出せば、労働組合さえなしえない労働者の闘いが可能なのだ。
 私たちは闘う労働組合を作ろうとしている。別に同じ事をやる必要はない。未組織の自由を謳歌しつつ、違った意味で広く繋がることもできるのではないだろうか?しかも郵便局にこだわる必要もない。ゆうイトさんには掛け持ちで働いている人もいるだろうし、地域にきちんと関係を築いている人もいるだろう。学生ならば学園に仲間がいるだろう。企業を越えて社会と直接繋がるような、そのような豊かな繋がりの可能性をあなた方は潜在的に持っているに違いないのだ。

 『率直に申し上げて、現在のゆうメイトでは労働者としての位置付けは難しい。 〈略〉
 ゆうメイトの組織化は必要でしょうか。希望は捨てたくありませんが、私は最近諦め気味です。そして、郵便局という限られた範囲で考えるのではなく、今の時代そのものから考えていく必要があると感じています。』
                                               
多田野 Dave

 
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激増するゆうメイトの諸問題 (伝送便00/12月号より)
 
 


 1.人事管理上の諸問題

@契約期間が短い
 1ヶ月、3ヶ月などの契約で、更新を何年も繰り返す。手間と暇とカネの無駄遣い。
A採用時に退職欄への署名捺印強要する
  退職時にどのような理由で処理されたか本人はわからない。
B賃金が低すぎる
  本務者の一時間当りの単価に比べて、ゆうメイトの単価は著しく低い。経済的自立が難しいため、かけもちで他の仕事をするゆうメイトも多い。仕事は同じ、賃金は別。それはナゼ。
C賃金の局所間格差
  局所によって単価が異なる。本務者の賃金は俸給表によって決められており、いわゆる基本給の段階で局所間の差異はないはずである。また、時間帯による手当(早朝夜間勤務手当、深夜勤務手当など)の割合が局長の判断で決定できる。更に、年末始の加算が行われる局と行われない局がある。
D社会保険
  勤務時間数と日数が条件を満たすと現実には短期雇用の繰り返しでも、1年以上雇用が継続される見込みであるとして強制保険に加入させる。条件を満たさなくなると即脱退させる。国民健康保険と社会保険を交互に加入せざるを得ないという不可思議。雇用保険も加入と脱退を繰り返すことになる。
E労働者の権利が知らされていない
  年次有休休暇の取得など、法定の労働者の権利が知らされない場合がある。
F食事時間がない
  超勤時に食事時間が与えられない。昼食や夕食の時間にかかっても何も食べられない。本務者は始業時間が非常勤と同じでも、食事している。
Gロッカーが貸与されない。
  エプロン、ジャンパー、軍手、靴などは毎日重たい思いをして持ち帰らなければならない。勤務中のみ鍵つきロッカーを使用できる。
H相談体制の不備
  各課の課長がゆうメイト相談員である。これでは何の意味もない。むしろ解雇の口実を与えてしまうことになりかねない。恐ろしくて相談など出来ない。果たして公平な判断が出来るのか。
I必要な「指導」が行われない・不要な指導が行われる
  例えば作業に適さない服装で出勤したゆうメイトに対して何の注意もない。余程やましいことがあって出来ないのか。
  また、茶髪やピアスに関する規定が局所毎に異なる。呼び出して注意する局と何も言わない局がある。
J訓練の機会なし
  業研は皆無に近い。すべてOJTである。正当処理を教えられない。結果として、取り扱いがまちまちになる。
K意味のないチーム活動
  勤務帯ごとに数人のグループを作るが、有名無実。担務も勤務指定もチームとは何の関係もない。会議の日にメンバーが揃うことはない。
L担務の割り振りの不公平
  特定の人が特定の担務を正当な理由なく割り当てられない。例えば、VCをやらない、パレットに入らないなど。本人がサボって逃げるのではない。

 2.労働者の資質

@能力と適性と意欲
  日本語を母国語としていながら読めない。都道府県名がわからない。
  私語が多い。取り扱いがわからない物の処理を拒否する。作業に適さない服装で出勤する。
  仕事をやろうとしない。また、覚えようともしない。勝手に休息する。無断欠勤。まれに無断出勤。
A総合的資質
  自分では何も考えず、何も覚えようとせず、文句だけは言う。労働力提供の対価として賃金を受け取るという自覚がない。自覚がないから正当な労働者としての権利に鈍感である。適当に作業して拘束時間をやり過ごせば、何某かの収入を得られると考えている。他人のイジメに走る者もいる。小学生並み。

 3.問題が発生する理由〜ゆうメイトの位置付け

@非熟練労働者
  局長をトップとした組織ピラミッドの最下層を形成する非熟練労働者と位置付けられている(添付の図参照)。「誰でも出来る仕事をする」非熟練労働者なので、熟練労働者つまり本務者よりも賃金は低くて構わない、と思い込みたがり、そのような体制を保とうとする。
A長期戦略なし
  そこに仕事があり、本務者だけでは仕事が回らない為に、何ら長期戦略を持たずにその場しのぎで雇い入れるだけである。そのため、容易に過剰人員が発生する。そこで、理想のゆうメイト像から外れた人、つまり仕事の出来る人から雇い止め・解雇を行う。陰湿な嫌がらせで自己退職に追い込む場合もある。
B本音
  本務者を採用すると人件費が高くつくから、非常勤化で人件費を押さえようという魂胆だ。賃金では@のように考え、労働力・営業に関しては本務者並を求める。
C管理者の能力
  管理職の人権意識欠如、能力不足が根本原因の一つである。量さえ満たせば質はどうでもいい、という考え。

 果たして郵政に明日はあるのだろうか。
                                        (中山 沙織)

 
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本務者の意識改革が急務 (伝送便00/5月号より)
 
 
 短時間職員に対する組織化の取り組みは、二年間で全郵政の一名以外は大方全逓加入となった。
 中央本部発行の短時間職員に対する組合加入パンフで、「全逓組合員でないと労働協定は適用されません」「組合役員に自由に立候補する権利が認められており、本入の意欲と周囲の支持があれば委員長になることも夢ではありませ
ん」という呼びかけは、我々全逓中央本部の体質を知るものとして、まじめに組合加入を志す仲間を愚弄するものである。

 本務者が短時間職員を差別

 短時間組合員が配置となった集配区画のほとんどが、二一時まで業務が終了しない業務量であった。
 集配分会として、管理者への申し入れや二週間の業務実態調査をもって、三六交渉にぶつけた。
 しかし、班にいたっては、本務者であり、全逓のそれなりの活動する組合員の多くは、短時間組合員に対して、「あいつらは仕事が遅いから」「これ以上区画を軽くしたら俺たちがきつくなる」として、ほとんどの班は、集配区画の是正を受け入れなかった。むしろ逆に、区画を重くしたところがあった。
 週に何回も、 一二時勤務終了が一時間以上も延び、ただ働きを助長、放置することになった。そして又、本務者は、短時間組合員に「あいつら事故郵便の処理やっていかない」とたたみかけるようないやがらせ発言をするのである。
 冬期増区非常勤に対する対応にも目に余るものがある。本務者の集配区画よりも軽くするのがあたりまえなのに、かなりきつい区画を班会議を経てつくる。本務者の多くがそのきつい区画を口をそろえて「楽な区だ」といい切り、結果、業務が遅くまでかかると「腕が悪いから」とレッテル張りをするのである。

 「弱い」立場に立った運動を

 短時間組合員や非常勤の仲間を見下す傾向は、かつての全逓左派活動家や、現組合役員らが口をそろえて、質の悪い発言をすることだ。 一言でいえば弱いものいじめが絶えない。「弱い」立場の層に仕事を押しつけ、自分は少しでも
楽しようとする、なんと卑屈な連中であろうか。
 春闘を始め、諸々の労働条件改善の取り組みで、非常勤、パートの仲間の切実な声を如何に押しつぶしてきたか。フェミニズム労働運動や、同一価値労働同一賃金など、すぐれた質の運動志向にはかなり程遠いが、労働官僚や職場の
悪質ボスの傲りを潰していかなければならない。        
                                       (北海道・K)
 
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非常勤に三〇数万円徴収 (伝送便00/5月号より)
 
 
 
保険料未納分は郵便局で支払え

 郵便局非常勤職員の社会保険料(健康保険と厚生年金のセット加入)徴収・納付を怠るという重大なミスを省・当局が犯していたことが発覚した。
 これは、会計検査院の調査で明らかになったものだが、調査した七〇〇局の内三〇〇局以上で五億円の保険料未納になっているとのこと。
 保険料徴収と納付の義務は、当然、事業主である当局にあり、この問題は明らかに当局側のミスである。にもかかわらず、当局の対応は弱い立場の非常勤職員から一方的に保険料を徴集し、自らの責任を隠蔽しようとしているようだ。
 未納の保険料額は一人当たり二〇〜三〇万円にものぼる非常勤職員がおり、対象者は全国で数千人にのぼるものと見られている。
 この問題は、私たちのまわりの非常勤職員にも降りかかっている。
 今現在わかっているのは岡山中央局集配課の非常勤職員で、社会保険料が二年分で三〇万円以上にもなる人がいる。
 しかもゝ当局は自らのミスを棚に上げ責任の所在を明らかにもせず、三〇万円にものぼる徴収料を一方的に支払うよう当該の非常勤職員に求めてきている。支払うのが当然かのようにである。
 いきなり三〇万円も請求されては本務者でさえ大変なことなのに、低賃金の非常勤職員であればなおさらのことではないのか。にもかかわらず支払方法の話し合いさえ当局サイドからはないとのことだ。
 
 専門家の話に依れば、法律(健康保険法・厚生年金法)では、
 @事業主に納付義務がある。
 A事業主は「被保険者に毎月支払う金額による報酬から前月分の保険料(一
ヶ月分)を控除することができる」
 B事業主は二年前にさかのぽって保険料を支払う義務がある。
と定めているとのことで、被保険者(非常勤職員)から以前にさかのぼって保険料を徴収してよいとは定められていないとのこと。 今回の件は、当局が事業主としての当然の義務を果たさなかったことから起きたことであり、責任の所在は明らかで、保険料未納分は、全額事業主である郵便局側が支払うべきではないのか。

                           (ネットワークあたろう『共鳴り』より)
 
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