不祥事続発
 止まらぬ生保転出     −千葉−        (01/7.11)
   今年四月十三日付の朝日新聞朝刊に架空契約、夕刊に個人情報持ち出しの記事が出ました。この元外務員とはK・Mといわれ約一〇〇〇万円の手当返納をさせられたそうです。  
 
  違法募集でも目標達成で管理者出世

  現在郵政は経営が成り立つ目標として保険料にして一人あたり約五〇〇万円が自主目標というノルマとして割り当てられています。その額はバブルがはじけた以降もほとんど下げられていません。民間生保の多くが破綻し、潰れたり、経常を下方修正している中ただ簡保だけが右肩上がりの経営路線を突っ走っているのです。五〇〇万と言うことは月に直すと四〇万以上毎日二万円以上の保険を取らなければなりません。当然ながら五〇〇万をとる外務は二割から三割もいませんので各局の目標を達成させるためには大口の保険を大量に取る外務員が大事にされ要求されてきたのでした。ゆえに千葉八千代局の横領事件のように高橋課長が証拠品をシュレッダーにかけてかばうようなこともおきるのでした。
  今回の磯子局のK・Mにしても派手な募集は有名だったらしく当時の管理者がこの件を知らなかったと言うのなら、それはかなり疑わしい事です。なぜなら局の目標達成は即、課長・局長の出世につながりますし、彼らの仕事は唯一労務管理・職員の管理・監視だからです。
  このリストラの時代に二万円の保険を全員が毎日取ってくるというのには無理があります。
  また貢献手当てへの十五%拠出や募集手当ての減額などで大幅な収入減になっています。
  ほとんどの外務員の実感として以前の半額近くまで落ち込んでいる感じですが、なかには高給を維持している人もいます。以前からあった保険外務員の貧富の差がよりいっそう大きくなっているのです。新聞にかかれているような架空契約を意図的にやっている人は論外ですが、勤めている契約者や学校に行っている被保険者に面接できない保険などは大量にあります。
  新聞には「インチキをしないと収入にならない」とかかれていますが・・・。「正規取り扱いではノルマ・成績は達成しない」となります。
  単に手当が欲しいからだけでなく、拡大指向の郵政の様々な締め付けに原因があると思います。民間生保は月に二、三本保険をとれれば優秀なセールスマンですが、カンポセールスは日に「二、三本とってこい」とされます。一五ノート・日程行動表等書面で職員の行動を監視し対話と称して、しめつけ、嫌がらせを行っている現実があります。「このままの成績では公社へはいけないぞ」とか以前は成績の上がらない外務は「集配へ飛ばすぞ」と脅していたのが今は退職に追い込むのが管理職の仕事になっているようです。

  民営化の先取りと締め付けが転職の増大に

  管理者によってアンバラはありますが毎日の出勤が苦痛になっている職員も多くいます。
  以前は月に一度の重点販売日が重点週間、アタックデー等名前を変えて月の半分近くに増加し募集を強制されています。成績が上がらないと課長・局長という順に対話・指導と管理されます。保険が取れないと対話が増え、提出文書が増え、逆に募集の時間はなくなりさらに成績は下がるようになってしまいます。
  いま市川ブロックでは月に二五万取れないと翌月一週間の他局研修に行かされます。
  このような状況ですと仕事への意欲も薄れ、子供の学費やローンなど大きな出費のなくなった人は退職し、郵政にとって本当はやめて欲しくないやる気のある人は郵政に嫌気がさしてアリコやソニーにどんどん移っていっています。
  現に市川局では野村課長の管理に反発・嫌気がしてNo.2、3が生保にいってしまいました。そして郵政にいたときの年収を月収として稼いでいるそうです。
  時間をかけて地域になじみ人間関係を築いてきた人も、人事交流で飛ばされ一瞬のうちに長年の財産が奪われてしまうのです。そしてわずか二〇分、三〇分で人間関係を作り保険をとってこいといわれているのです。力のある人はそれなりにとって来ますが、それ以上を要求されます。また成績だけでなく細かい労務政策にもさらされます。
  民営化ならざる民営化の先取りに対し不満が鬱積した結果が大量の職員のカタカナ生保への転出として郵政への反乱となっているのです。
  しかしながら全体を見ることのできない郵政と管理者にとっては、目先の数字がすべてです。中身は関係ありません。客に評判のいい保険のとれない外務より、評判が悪くても保険の取れる外務が大事にされるのです。しかし問題が起きると手のひらを返され個人の責任だけが追及されるのです。犯罪行為は別にしても、課長・局長が責任をとることはありません。
  今回の記事でも郵政局をはじめ管理者は一切責任を問われません。関東七友会の件でも郵政は「自主組織なので関知しない」と答えておりますが、研修会には各保険課長はもちろんのこと郵政局の人間も参加し、新人や成績の悪い職員は課長に参加を強制されていることは誰でも知っていることです。最近では各局自主研・力ンポLCなど時間外のことが増えています。力ンポLCなどは時間外のテストを受け資格をとらないと手当てが減らされてしまう制度なのです。
  そしてそのなかでノルマをあげるには保険料の高い・期間の短い保険をとるようになります。しかし力ンポは一人一〇〇〇万円の保険しかはいれません。一〇年一〇〇〇万円で約九万円になります(なお以前は四万円の手当てでしたが今は二万円になっています)。
  こういう保険をとっていかないと年五〇〇万のノルマは達成しません。しかしながらそんな高額の保険はどこの家でもやってもらえるわけではありません。ゆえに新聞記事のようなことも起きるのです。お金のある家に募集が集中するのです。管理者は見てみぬふりをしています。
  このような簡保ですので成績のいい人の転職が続いています。関東郵政トップの神奈川のI氏は、十五、六人の仲間をつれ、千葉G局の課長だったH氏も埼玉時代の部下二五、六人をつれて、昨年十一月に転職していきました。

  社会的視野をもった闘いを

  郵政は職員に対して、いなくてはならない人・いて欲しい人・どうでもいい人、いなくてもいい人、いては困る人などと横柄なことを言っておりますが、現実は、いて欲しい人が生保にいってしまい、いて欲しくない人が残っています。
  本来国の保障がしっかりしておれば、個人で保険など入る必要などないはずです。それを国がやるべきことをせず力ンポとして国民から銭を巻き上げるなどもってのほかなのです。
  私たちは自らの生活権を確保しながらその国の矛盾した職場から現実を監視し、数字・ノルマに追われることなく、社会的な視野を失うことなく、しっかりとした闘いをすすめていかねばなりません。                                       (千葉・Y)

 
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 保険の職場から正義の燈が消えようとしている
 悪徳話法で目標達成       −広島−      (01/7.11)
 


  四月一日、PL法(消費者契約法)が施行された。保険課でも年明けから業務研究会を開き、民間保険を誹議中傷してはいけないとか、嘘の説明をしてはいけないだとかの説明があった。だがよく考えてみると、嘘の説明をしてはいけないなどというのは至極当たり前のことで、PL法の施行を待つまでもなく、これまでもあってはならないことのはずではないのかと思われるかもしれない。しかし、そうではなかったのである。多くの読者はもうご存じのことと推察するが、保険課ではもう何年も前からお客さまを騙したり、嘘すれすれ(中には完全な嘘)の話法を駆使して高実績を挙げ、募集手当てをむさぼる者が横行し、当局はその者を優績者として厚遇し、その上に毎年表彰までしているのである。

  「金利の良い貯金です」といつのまにか簡保に

  その悪徳話法の例をあげてみよう。
  まずお金を持っている、物事の判断のつきにくくなっているお年寄りを探して歩き、簡易保険のセールスと言ったのでは拒否されやすくなるので、まるで金利の良い貯金(今時そんなものが実在するわけがないのだが)があると騙し、郵便局だから間違いないと言ってお金を預かって帰るのである。しばらくすると貯金の証書がくるはずなのに簡易保険の証書が来て、お客さまは騙されたことに気が付くのだが、クーリングオフ(訪問販売で物品を購入した消費者は、一週間以内であれば無条件でその物品を返却し、代金を返却してもらうことができる)の期間は過ぎており、騙された事が恥ずかしいので、知人や家族にも相談できず、結局は泣き寝入りとなってしまうのである。
  別の話法も紹介しよう。一般的な簡易保険のセールスマンはお客さまに満期のお金を持っていき、そのお金で次にまた保険の契約をしてもらうときには、例えば持っていった満期金が一〇〇万円とした場合、そのお金を十年分の前払い保険料として、新たにまた十年満期の一〇〇万円の保険に加入してもらうのが普通である。だが、これでは優績者にはなれない。彼らはその満期金の一〇〇万円を十年分としてではなく、二年分の前払い保険料として預かるのである。すると五倍の五〇〇万円の契約が出来上がるのである。つまり実績も募集手当ても五倍ということになる。そこで賢明な読者はお気付きの事と思うが、あと八年間の支払いはどうなるのかという疑問がでてくる。でもその優績者にとっては何の心配もない。二年経てば保険を続けようが解約されようが手当返納もなければ実績も減ることはない。払込みができなくて困るのはお客さまだけなのである。もちろんそこで解約すれば全額は返還されずお客さまに損害を与えることとなる。
  普通の人間なら、せっかく加入してくださったお客さまに損をさせたのでは、いたたまれず寝起きも悪い。となるのだが、成績と募集手当てに目が眩んだ彼らの辞書には、ヒューマニズムなどということばは存在しないのだろう。
  だがこのような悪事が内部告発やらマスコミによる報道などで明るみに出るにつけ、当局としては見てみぬふりもできなくなり、その都度「このようなことはあってはならないし、もしあれば厳重に処分する」と答弁をしてきた。

  順位争いのゲーム感覚の営業競争

  しかしそれはあくまで上部段階の考え方であり、順位争いのまるでゲーム感覚の営業競争をさせられている各局の管理者連中にとっては、その日、その月、その年度の成績さえ良ければいいという考え方なのだから、いつまで経っても悪徳話法はあとを絶たない。それどころか優績者が処分を受ければ自分たちの管理責任を問われるものだから、臭いものには蓋ということで、管理者ぐるみで隠ぺい工作をしているのが現状である。
  『前島イズム』だ『お客さま第一主義』だなどと事あるごとに管理者は口にするが、聞いていてこちらが恥ずかしくなる。
  もちろん真面目にやっている保険課の外務員も多く存在するのだが、民間生命保険会社が軒並み契約件数を減らしている昨今、簡易保険だけ、現場経験のないキャリア官僚が右肩上がり(毎年目標があがっていく)の目標を設定し、現場の管理者も唯々諾々とこれに従うものだから、いんちきセールスはやらないといった、本来なら郵便局に必要とされるべきお客さまから信頼していただける普通の職員の目標達成が難しくなり、職場からはじき出されているというのが現状である。
  先ほど紹介した悪徳話法を使えば、ラクで、儲かり、成績が上がり管理者から誉められる(その代わりお客さまは泣いている)まさに言うことなしなのである。今、保険課の職場から正義の燈が消えようとしている。

  お客様を泣かせようが数字がすべて

  ひと昔前なら、保険課から集配課へ(集配課の方達には申し訳ないが)強制配転という人が多かったが、最近ではこのままでは人間としての自分を失ってしまうということで、保険課から集配課へ希望配転を求める人が増えている。
  民間企業ですらCS(顧客満足度)を優先しはじめて久しいというのに、国家公務員である簡易保険のセールスマンが「数字の世界だ。数字がすべてだ」と、まるで二〇年前の営業一筋、数字第一のセールスをやり、お客さまの苦情処理やアフターフォロー(これは数字では評価できない)をないがしろにしているというのは、郵便局に対する国民の期待を裏切り、やがては郵便局不必要論にまで発展してしまうというのは考えすぎであろうか。
  結局、PL法が施行されようが、お客さまを泣かせようが、まったく気に止めずひたすら目標達成だけに全力を挙げている郵便局の簡易保険という存在に、国民がそっぽを向ける日はそう遠くないであろう。                          (郵中労・K)

 
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 販売未達成者に懲罰研修     −長崎−          (01/7.11)
 
  特別研修の強制

  六月はじめ「カモメール予約販売活動で一〇〇枚以下の人は研修を行う」と周知があり、集配課に全員の予約販売の売上実績表が掲示された。最初期限は一〇日だったが多くが一〇〇枚未満だった。期限は一五日へと延長された。一六日土曜日で約三〇名の人が目標に到達しなかった。そして一八日の月曜日「一〇〇枚未満者は明日研修を行う」と予告。
  ついに一九日研修が行われた。まさに特別研修だった。

  自爆の強要

  「あなたは目標に到達していない。外販用に持ち出しているはがきを予約したようにしたらどうか」と管理者。職員は「もし売れなかったらどうするのか」と聞いたが、返事はしない。要するに「買い取れ」といっているのだ。
  営業は買取ではないと郵政も言っている。表向きだが。たこが足を食べる行為で営業とは言わない。これは自爆行為で、職員が自腹を切り、目標を達成するという最悪の結果だ。

  エスカレートする攻撃

  ある施策をはじめるとき、まずそのための研修を行い、実行となる。これが普通の順序だ。しかし、郵政は最初から、売らなければ個人研修だと尻をたたく。まさに懲罰だ。これではがんばる意欲が湧くはずがない。さらに研修該当者は一〇〇〇枚の売上達成まで研修や唱和を続けるという。普通の人が一〇〇枚で対象者が一〇〇〇枚とはまさに「いじめ」「体罰」でしかない。これは許せない。
  すでに「未達成者」に課長代理が同行しての外販活動も始まった。これは「パワーアップ期待職員」指定と軌を一にした分断攻撃であり、公社化を前にした職員のふるい分け、みせしめに他ならない。

  職場が苦痛に

  今は、研修という懲罰がいやで自腹を切っている人もあとが大変だ。最初は目標が一〇〇枚かもしれないが、もし全員が到達すると、次は必ず二〇〇枚になる。 一〇〇枚は五〇〇〇円だ。自腹の場合は賃金が五〇〇〇円郵政に取られているのだ。しかも今回の施策だけで五〇〇〇円だ。次にお中元ゆうパック、敬老の日ゆうパックと続く。大変だ。昧紀行で若者が退職に追い込まれ、人事交流でなぞの死をとげ、いま長崎中央局はとんでもない職場となっている。営業が苦になり、毎日増え続ける郵便物に追いまくられ、毎日へとへとだ。これで赤字だといわれても納得いかない。

  経営責任の押しつけ

  それもそのはず、郵政の郵便物は年々単価が下がっている。ふるさと小包を一個売れば一〇〇円の赤字と聞けば、ほんとかいなと思う。八〇円の郵便物も一通あたりの収入は七八円まで下がっている。これでは引き受ければひき受けるだけ赤字が増える勘定だ。
  競争原理の事情もあるが、この赤字体質を改善しなければ、職員は自腹を切りつづけなければならない。すでに民間企業がメールに参入している現実は、誰でも承知のことだが、都市部の黒字路線を民間にくい破られ、赤字路線を押し付けられている公共交通と同じ事情だ。しかし、これが公共事業の原点であり、責任でもあり、福祉の原点なのだ。
  後は経営の問題だ。ただ職員のボーナスを減らし、賃金を低く抑え、自腹の営業で尻をたたくだけの経営者は不要だ。これは職員に経営の結果責任を転嫁しているに過ぎない。ところで民間企業の経営者は経営責任をとる。郵政も今のように経営責任を職員に求めるのであれば、自らもそれにけりをつけるべきだ。赤字の場合は郵政の官僚や局長は責任をとり、辞職すべきではないか。自分たちだけ天下っている場合か。

  断固として闘う

  赤字の原因は、公社化を前に多くの施設に金を投じ、関連下請け会社に不要不急の工事発注していること。また全国二万弱の特定局長に、施設費として数百万円の大金を出していることなど、指摘すれば限りがない。こうした経営方針を改めなければ、赤字は続き、職員は尻をたたかれつづける。自腹を切って解決する郵政の経営と職場ではない。悪の根は元から絶つべきだ。自腹を強制する命令は不当であり闘う。                        (郵九労機関紙「未来」より)
 
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 【近畿】 6/15 近畿郵政局前集会に120名
        大量配転に抗議の声ひびく     (01/7.11)
    さる六月一日、近畿郵政局管内において約一〇〇〇名もの人事交流があった。この中のほとんどが、本人同意のない配転=強制配転である。近畿郵政局は、一九九七年六月から本人同意のない他局への配転をやり始めた。このような中、私も会員である「人事交流=強制配転に反対する近畿郵政労働者の会(略称i強制配転に反対する会近畿)」が主催して、六月一五日午後六時より近畿郵政局前で強制配転に抗議する集会を開催した。  
 
  熟練労働者を排除する強制配転

  当日近畿郵政局前に行くと、敷地内には管理者連中がたくさんいた。私の局の村上労担も来ていた。彼らは、職場では私達に名札の着用を強制するくせに、自分らは誰一人名札を着けていない。ふざけたものである。
  さて集会は、富田林局の仲間が、司会をする中行われた。まず、大阪中央局の仲間より、怒りのシュプレヒコールがあった。
  続いて、主催者あいさつとして、強制配転に反対する会近畿代表の東灘局北川さんより、「六月一日の強制配転に抗議する。熟練労働者を配転させている。『郵便新生ビジョン』で通区は財産と言っているが、実際は逆をやっている」。
  次に連帯あいさつ。まずは、郵近労より松岡さん「六月一日の配転は、郵近労五名中四名が強制配転だ。これに対し、配転局と受け入れ局前で抗議行動をやった」。
  地域より、全金港合同「人事交流で、郵政労働者が自殺したと聞いた。人事交流は、労働者の団結破壊だ」。全日建連帯関生支部「郵政民営化阻止。連帯して闘う」。関単労「私達も闘っていく」。関西合同労組「京都から尼崎局へ配転された郵政労働者への支援のため、尼崎局へビラ入れをしたが当局は妨害してきた」。闘う国労闘争団がんばれ!北大阪市民の会「この間国労へ攻撃がかけられているが、間違いなく郵政へもかけられてくる。
共に闘っていこう」。管理職ユニオン・関西「配転により誤配が増えており、働く人や労組をつぶそうとしている。ほとんどの企業内組合は役に立たなくなっている。管理職ユニオンは、三五〇人の組合で、闘う意志のある人へのサポーターだ」。
  以上、七つの労働組合,団体より連帯あいさつがあった。
  次にメッセージが、四・二八連絡会と新社会党の山下けいきさんよりあった。

  配転先の職場を闘う職場に

  そして、各地の報告。大阪「通勤一時間半以上の配転があった。七月七日に秋田大曲局の須藤さん(分限免職撤回裁判一審勝利)を大阪に招いて講演会を開く」。京都「全逓の支部長二名が飛ばされた。強制配転に労働組合主導で闘うべき。郵政の幹部はDM汚職で逮捕されている」。兵庫「垂水の大澤や。昨年四月、垂水局に飛ばされて処分ばかりされている。『郵政新生ビジョン』で通区は財産と言っているが、それはワシが言ってきたことや。
強制配転の公平審で変な判定でたら、裁判に行く。垂水の職場を変えたる」。
 続いて、強制配転された方々からの決意表明。
 まず、丘庫局の藤井さん「昨年九月尼崎局郵便課から大阪小包局、今年の四月に兵庫局保険課へ飛ばされた。兵庫局に飛ばされた時、局長からヒゲを剃れと言われた。 一〇月に強制配転の公平審をやる」。
  西宮局の仲間(彼は強制配転者ではない)「西宮局は犯罪が多い。調べればすぐわかる」。
  左京局の岡本さん「昨年九月、京都北局集配課から左京局集配課に飛ばされた。左京局で減給や戒告処分が出た。その理由は、年末始超勤を断ったり、元旦出発式に出なかっただけだ。これらの処分に六名(岡本さん含む)が四月六日人事院に審査請求した」。
  枚方北局の一井さん「六月に京都北局集配課から枚方北局集配課に飛ばされた。今まで四キロあまりだった通勤が今一時間半かかるようになった。自殺者が枚方北局の保険課で出ている。全逓・全郵政は労働組合と呼べない。新しい労働運動を創っていこう」。
  尼崎局の相川さん「全逓尼崎の相川だ。六月に西陣局集配課から尼崎局集配課に飛ばされた。三一年間西陣局で働いてきた。闘う労働運動を取り戻すべき。全逓全国大会闘争に参加する」。
  続いて、二度目のシュプレヒコールを加古川局の仲間より行い、最後に私の団結ガンバローで本集会を終えた。
  集会参加者は、一二〇名だった。現状で言えばこの人数はそこそこ集まったと言えるだろう。しかし、本当に強制配転を止めようとすれば、もっと多くの郵政労働者の結集が必要だろう。私達は、強制配転に対し闘っていくと共に、その他の攻撃とも闘っていく。
  今年の近畿の特徴としては、この四月の定期昇給の保留者が数多く出たことである。その理由は、「監督者において勤務成績が著しく不良と認められる」場合に該当すると当局は言う。因に、私も定昇が保留になった。
  私の例で言うと、具体的に私のどこが勤務成績が著しく不良なのか長谷川副局長や近畿郵政局人事部人事課のナカムラさんに聞くが、「答えられない」と言う。このような中、職場の仲間が「河野は仕事はちゃんとしている」と言って定昇保留に異議を唱えてくれた。困った時のこの言葉は、本当にありがたかった。感謝したい。
  結局、五月一七日に定昇保留が解除になった。四号俸全部昇給である。他局のほとんどの人も、勤務成績が著しく不良に該当しなかったようである。これは、当然である。元々理由のない定昇保留だったのだ。完全に、日頃当局と闘っている者へのいやがらせである。
  これから、もっと厳しい攻撃が予想されるがゝ自然体で闘っていこうと思う。
                                   (大阪城東局・河野守)
 
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 【東京】 官僚のおもちゃにされた郵便局
       ビジネス地域合理化始まる             
(01/8.8)
    示された案は、発生予想過員一四名。一〇〇名にも満たない定員中、その二割にのぼる職員がリストラ対象だと宣告された。商業地域を抱える班に至っては、その四割が減員の対象であるとされた。郵便新生ビジョン構想に沿った、今一〇月に実施するとされる合理化案の具体策、『混合作業及びビジネス地域への郵政短時間職員等の措置に伴う要員配置に関する具体的要員措置計画』。これまでの人事交流=強制配転によって既に生え抜きの職員は全体の二割ほどしか残ってはいない。東京、麻布局集配。官僚に翻弄され続けたその職場の実体を再々度報告する。  
 
  六本木という都内でも有数の繁華街を抱えながらも、その周辺には麻布のお屋敷街の面影を残す高級住宅街も広がっている。表通りは高層ビル群でも一歩中にはいると細い路地に沿って旧い住宅がはり付いている。
 商業地ではあるが、裏通りの通区は昔ながらの熟練を要する。
  
 プロの放逐

 七桁区分機が導入されると言う直前から始まった人事交流。年間二回、あわせて五%と言う数字を忠実に実行に移す。 現場の誰もが予想したように、それまで築いてきた事業の信頼性は一晩で崩壊した。既に旧型区分機導入によって誤配遅配が増加している中で、この人事交流と七桁区分機の導入による合理化=人員削減は決定的に仕事を荒廃させた。
 交通事故が多発した。配転によって飛ばされてきた職員を中心に。誤配、遅配、欠配、考え得るあらゆる事故が激増した。苦情処理に駆けずり回る現場課長が思わず叫んだ、『おまえらプロだろう!』。プロは、班内の蓄積された情報が支えるものだ。勤続何十年の職員だろうと、班内の情報の流れが滞れば、ゆうメイトさんにも指導を仰がなければならない。
 
 仕事量の激増

 プロがいないにもかかわらず、いやプロがいなくなったが故に仕事の量は増えた。単純に配達量が増えただけではない。マメな資料整備が欠かせなくなった。例えば大型マンション。区分は本務者がやる。組み立てはゆうメイトさんがやる。配達はまた別のゆうメイトさんがやる。都会の入れ替わりの激しいマンションである。三日通配区に入らなかったら転居情報はもう分からない。周りはほぼ新人に等しい職員。組み立てのゆうメイトさんに聞いても分からない。配達のゆうメイトさんに聞いても、そもそも都会の集合受け箱にはきちんと名前が書いてある所の方が珍しい。わざわざ転居届けを出す人も、少ない。乏しい情報を辿りながらなんとか資料を整備していく。大量の資料を。
 資料など昔は班のどこにもなかった。にもかかわらず誤配などしようものなら先輩からよってたかってからかわれた。転居届などなくとも、マンション全体の家系図さへ書けるのではないかと思えるほどのプロが、昔は居た。

 全ては個人へ

 重大事故が激増した。指導が入った。実はその時の様子は九八年、九九年とこの伝送便に報告している。九九年の報告には、『職場破壊』『人間破壊』『事業破壊』と三つの項を設けて報告した。
 指導はその後も継続的にちょくちょくと入ってきた。当局は、事故の激増の責任を全て現場職員に押しつける以外術を知らなかった。交通事故を無くすために、紙芝居(事故のシュミレーション)を見せられた後に大声でのKYTの唱和を強制させられた。朝のもっとも時間的余裕のない時間帯に長い時は一〇分も一五分も費やす。当然余裕のない心は事故を誘った。指導が入った。KYTの声が小さいのなんの。事故はますます増えた。局全体に処分が出た。バイクに名前を付けさせた。
 最近ようやく交通事故が減ってきた。当局は自らの施策の成果と思い上がるが、要は東京での配転が『終わった』ことが最大の功績。
 その他にも、事故は全て個人へと責任が転嫁される。当然事故は減らない。管理はますます強化される。名札がついているか、配達先でこっそりと待ち伏せする。午後の作業立ち上がりに一分遅れたと大騒ぎする。職場内を見回る割には、時間外に仕事をする職員は見えない。朝の一分遅刻は賃金カットされるが、昼食を食わずに配達しても残業代はつかない。
 残業をやってもやっても事故処理が追いつかない。毎日日常的に滞留する事故郵便物ファイバー一杯分の事故郵便物が滞留する。パソコン入力が間に合わない。溜まった転居届けを少しでも入力しようとした七月のある日、その転居届の日付は三月。しかもパソコンの起ち上がるのを待っていたら時間が・・・。それより大事なのは営業成績の棒グラフ。事故処理をする暇があったら、パソコン入力をする暇があったら葉書の一枚でも買えってか?(決して、『売ってこい』ではない)

  官僚の大量コピー

 課長も悩む。何をやっても事故が減らない。改善しない。それどころか状況はますます悪化する。 だが、もう職員は悩まない。当局のこれまでの施策は全て無駄の上塗りだと言うことを今までの経験で熟知してしまった。当局に何を言っても無駄である。ただ言われたことを受け流す。
 勤務時間終了前にいろいろとはんこを押さなくてはならない。例えば、今日一日交通違反をしませんでしたなんていう、その具体的な項目(一方通行を守った、駐車中キーを抜き取った、等)の一つ一つをチェックしてはんこを押す。そんなこと一々守っていては仕事にならないことは分かっているので、目をつむってはんこを押す。事故ればこれら全て個人責任の証拠とされるだろう。しかしどうしようもない。正直にちょっとだけ一方通行を逆走しましたなどと書いたら事故らなくても責任を問われるではないか。だから嘘をつく。 小さな嘘でもそのような嘘を毎日毎日繰り返す。そのうち嘘をつくのが平気になる。
 『考動』とは、いかにその場をうまく凌ぐかと言うことである。
 なんのことはない。官僚の施策は、それを忠実に守ろうとすればするほど、官僚自らのコピーをただひたすら作り出してしまう。大量の小官僚を職場の末端にまで作り出すのだ。嘘をつくのも平気になり、無責任で、その場しのぎの、場当たり的な小官僚職員を、大量に生産していくだけなのだ。

 そして誰も・・・

 示された案は、約二割の職員のリストラ。配置転換予定先の局所名が具体的に示されすでに要員協議という名の選別が始まっている。代わりにそれを倍する短時間職員が配置されるという。ただ、よくよく聞いてみると、配置される職員に対して休暇要員がないという。課長はゆうメイトさんを雇うことでしのぐしかないと言うが、しのげない、ことは今までの経験上充分想像できる。
 施行は10月。普通は年賀へ向けた助走時期。班によっては半分以上が新人。しかも午後からは職員の半分が居なくなる。これまでの経験からしても、もう分からない。今年の年賀は、どうなるか、分からない。予測がつかない。
配置転換を希望しても、果たして希望通りの所へ行けるのかどうか、これまでの経過を見れば一切信用できない。そもそも希望をしてなくてもこれまで通り有無を言わさず、飛ばされるだろう。
 残るも地獄、出るも地獄。痛みを我慢せよだと?破綻するのが目に見えている施策を前に!
 来年、いったい何人がこの局所に残っているか、もし私が残ることができたなら、その後の経過をまた報告させていただきたい。ただ、その時までにこの局所があったらばの話だが。
                                             (麻布局 S)

 ビジネス地域は日が暮れる
    〜東京麻布局その後、無責任施策が事業を破壊する〜 (01/10.26)

 「これは郵政官僚によるテロだ!」そう叫ぶ私にみんなは苦笑いしながらうなずいた。
 その破壊力はこれまでのどんな施策をも上回る、想像を超えたものだった。 職場は、短時間職員と超長時間職員とに二分され、ただただ当局の無責任さに現場はみんなあきれ返っている。

 前夜 

 一四人の減員予定中まず七人の異動が決まった。一応ある程度要望に添った異動。集配課職員その時点で七七名。一〇月一日その日に入れ替わりで配置される短時間職員四〇名。(実際には直前に辞退者が出て三九名、現一名欠員) 
 区画の変更、パソコンの入力変更、班内レイアウトの検討。自分たちをリストラする施策の、その具体的な計画を自分たちでやらされる。連日物掃きだけで超勤をこなしつつさらに遅くまで残って作業をする。余裕はない。その余裕のなさが後々にまでひびくことになる。
 前夜、レイアウト変更。いくつかの区分棚が大型のものに更改される。一からの見出し付け。その作業だけで各班遅くまで作業。時間切れなし。見出しを付け終わった時が終業時間。
 
 第一週目

 例えば私の班で言うと、四区あった配達区は一挙に八区に増えた。これまでの様々な施策に、場当たり的に対応したツケである、いくつかの「飛び地」を全てまた班内に戻したために、他の班に比べるとかなり「重い」班に。
 通配区八、混合区四。班員一〇名。短時間職員八名。うち短時間職員五名を通配区、三名を混合区へ。
 想像して欲しい。一〇名の職員(現実は集荷に常時一名取られているので九名)で、八名の新人の訓練をし、さらに通配混合あわせて一二区の郵便物を配達しなければならない。
 もちろん非番週休などは、ない。当局の指示によって廃休買い上げしたのではない。想像して欲しい。 
 通配区八区の内短時間職員が配置されていない三区は午前中全て欠区にする。二日がかり三日がかりで一応短時間職員さんをその区画を一回りさせ地況を覚えさせる。番地区分、配達区分はまだ無理。
 当局の勤務指定は、職員は配置されたその日から配達できるかのような指定。指定上欠区はない。
 今日どこを欠区にして短時間さんの面倒は誰がどこを見るか、それは全て当日朝、みんなで決める。
 その日暮らし。
 一週間、もちろん休みもなく、時間無制限の残業。私は体がもたないので正規の二時間で切り上げていたが・・・。

 第二週目

 とにかく短時間職員さんに独り立ちしてもらわなければならない。
 慣れた職員が大区分小区分して自ら配達しても午前中には終わらない区を、入局して一週間の職員に任せなければならない。
 例えば配達口数が四〇口あるならば、そのうち午前中に配達できるのは、多い人で、四〜五口、少ない人は、0。
 これまで午前中に届いていた大口事業所などからはすでに先週から連日のように苦情電話が鳴っていたが、今週はあらゆるところから苦情の電話が鳴り響く。班内の責任者が直接謝りに行けと言う。罵声が飛ぶ。そんな余裕どこにあるんだ!代わってあんたがこの物を配達するのか!・・・そろそろみんな殺気立ってくる。
 六時を過ぎるともう裏通りあたりは真っ暗だ。書留の半分も終わっていない。会社に配達する時はまず大声で「申し訳ありません!」『今頃持ってこられても・・・』 そう、私もそう思う。苦情をどこに言えば?私にぶつける以外ありません。ここ(郵便局)には、誰も責任を取るものはいません。

 第三週目

 そろそろ滞留郵便物が無視できない量になってきた。あちこちに散乱するファイバーの中に溜まっているそれが、いったい事故郵便物なのか二号便なのか前日配達しきれなかった物なのか、を確認することから朝が始まる。
 さすがに短時間職員さんも、慣れた人だともう半分くらいは配達してくれる。ただ、それは、事情が分かってきた職員さんだ。つまり、せめて半分くらいは配達しないと後が大変なのだろうなと。そう言う職員さんは、お昼になっても帰ってこない。勤務時間?そんなものはもう職員にもない。昼休み?・・・私は体がもたないからきっちり取るが。
 どんなに努力をしようが慣れようが、本務者が頭から湯気を出しながら仕事をしても午前中に終わらない区を、短時間さんはやらされる。
 そんな無茶なことは確かにここ(郵便局)では日常茶飯事だ。 ただ、これまでは、曲がりなりにも現場が何とか折り合いをつけることで、官僚の無責任な施策のケツをいやいや拭いてきた。
 三週目にして短時間さんが半分も配達できないのは、彼らのせいか?
 そもそも一回も、自分で組んだ物を持って区画を一回りしたことがないのだ。これではいつまで経っても大区分を覚えることはできない。また、普通は分からなかった物を配達終了後に精通者に訊いて覚えていくものだが、配達から帰ってきても班員は誰もいない。大体班員からして、この間の強制配転のあおりで精通者なんかいなくなった、ことは前回報告したとおり。
 短時間職員さんが事故郵便物を処理する暇などもちろんみじんもない。であるならば短時間職員さんが転送箇所を覚える機会は全くない。
 常々当局はこの民間にはない郵便物転送システムの優位性を喧伝するが、・・・それでは、今日配達するべき郵便物を後回しにして事故郵便物を処理しようか? 
 三週目にして、この施策は、これまでのようには、もうどうにもごまかしの利かない破滅的な施策なのではないのかと、先が見えずにみんな不安になってきた。

 第四週目

 殆ど休んでいない班長あたりは、そろそろ三六協定をオーバーするのではないかと言われ出す。
 そんなものまだあったのか!
 これまで一言も、一回も、まったく、指導も、業務指揮も、手伝いも、班に寄りつきさえもしなかった現場課長が、溜まった事故郵便物を黙って申し訳なさそうに仕分けし始める。
 焼け石に水。
 「仕事が回らないのは日頃の資料整備を怠っていたからだ!」そうかと思えばまたピントはずれなことを平気で、衆目の中、職員を罵倒する輩がいる。ただ進軍ラッパを吹き鳴らすだけの我がイケイケ局長は、今日もまたのんきである。
 日頃の資料整備をする余裕が少しでもあったならば今回の事態を事前にシュミレートすることも、もしかしたらできたのかもしれない。本来それは現場の職員の仕事ではないはずだが・・・。
 局長、歴代のあなた方がなにもなしてこなかったツケがこれですよ。上意下達の官僚システムの中をただ忠実によじ登ってきた者は、また今回もなんの責任も取る必要がないとお考えですか?いつものように決定権をはく奪された私たちだけが全責任を負わされ、リストラされていくのですか。
                                            (麻布局 S)

 東京麻布郵便局の実体、第三弾  官僚主義は死に至る病である
 ビジネス地域は年賀で破滅状態  
(02/1.23)

    郵便局の管理者はほぼ二通りの型に分けられる。ただ上部指示をオウム返しに繰り返す事なかれ主義者か、やたら空元気な体育会系精神主義者か。両者に共通するのは、ひたすら無責任だと言うこと。  

 体育会系精神主義者が局長に、オウム返し事なかれ主義者が現場管理者に。官僚主義システムの中でこの組み合わせほど破滅的なものは他にはないだろう。これまで二回にわたって報告してきた東京麻布局の実体。第三弾目は、この官僚主義『黄金の組み合わせ』の下に迎えた年賀繁忙の混乱。いやそれは混乱と呼べるものではなかった。それは、もう『仕事』とも言えるものではなかったからだ。

 プロローグ

 このままでは年賀繁忙を乗り切ることはできない。現場は責任を持てない。当局との接触の中で各組合がそう忠告していたにもかかわらず、一二月に入ってもなお当局が言い続けていたことは、
 「短時間職員さんが配達が終わらないのは資料が整っていないからだ」
 
 短時間職員さんは本務者と違いローテンション勤務を取ってはいない。職場に配置されて二ヶ月。その間ずっと同じ配達区に。
 二ヶ月も専属で同じ区に入り続けて未だ資料を見ながら道順組み立てをやっているとしたら、申し訳ないが職種を間違えたとしか言いようがない。幸い、私の班にもそういう方は一人もいらっしゃらない。もう、短時間職員さんの方がほぼ誰よりも精通者である。
 配達に出ることのない、資料の名簿をのみ頼りに組み立てをするしかないマンション組み立て専属のゆうメイトさんの(または、たまに入るしかない本務者の)、その三倍ほどのスピードで、精通者は組み立てをするものだ。その精通者をもってしても、もう三ヶ月目に入ろうというにもかかわらず、誰一人として配達が時間内に終わらないのである。
 
 ビジネス地域の午前中配達と言うことを大々的に『公約』として発表しておきながら、二ヶ月間その公約が守られないどころか、以前よりさらに配達時間が大幅に遅くなったにもかかわらず、それは、『配達資料が整っていないから』だというのだ。公約違反の責任は『精通したこと』にあるのだと。

 年賀繁忙―前期―

 私の班で言えば、通配区八区の内五区が短時間職員区。前回報告したように他の三区を含めて午前中に配達が終わる区は、皆無。

 短時間職員さんが帰ったあと、残りの郵便物を本務者で手分けして夜遅くまで配達する。一二月にはいると郵便物の量も相当多くなる。七時八時まで配達する。ビジネス地域は日が暮れる。前回報告した実態は年賀繁忙になってさらに、夜は更ける。
 未処理の事故郵便物が各区ファイバー一、二杯、多いところでは三杯以上溜まっている。
 
 上局(東京郵政局)から視察に来るという。
 現場管理者が散乱した、事故郵便物とも二号便とも、残留郵便物とも分からない郵便物を必死にかき集めて一つにまとめてなんとか整理しようとする。要は視察の前に実体を隠そうとしたのだ。視察は一日で終わった。一旦整理された郵便物の上にまた未処理の事故が積み上がっていく。
 祝日出勤日等、たまたまわずかながら手すき時間があった日にまとめてあった事故郵便物をほどいてみると、事故ではない本来配達しなければならない郵便物があちこちからボロボロ出てくる。
 
 苦情申告は、深刻なものが多い(当たり前だ!)。短時間職員さんは事故郵便物を処理したことなど一度もないから、転送箇所を覚えられない(そういう意味では彼らは精通者になることを物理的に拒まれている)。『転送届けを出したにもかかわらず重要信が三ヶ月も誤配されとうとう業者のブラックリストに載ってしまった、どうしてくれる』このような苦情がドット舞い込む。局長が湯気を出して怒鳴る。『配達資料の整備がなってないからだ』もちろんその前に、転送届けを覚える物理的手段が、与えられていない。郵便物の配達をしなくてもいいと言うのなら別だが。
 
 年賀がそろそろ現場に下りてきた。

 ―中期―

 年内年賀事故処理二回。そういう目標がミーティングで流される。普通郵便物の年内事故処理の方も相当危ないと思うのだが。

 年賀の番地区分=大区分は高校生を主体とする大量のアルバイトさんが受け持つ。さすが若いだけあって慣れるのも早いが、彼らも事故郵便物のことは知らない。本務者(精通した・・・今や死語?)がやると、大区分をしながら転送郵便物をはねることができる。アルバイトさんの大区分だけでは転送郵便物は一通も上がらない。大区分された郵便物を配達順番に小区分する作業に着手できて始めて事故が上がってくる。

 第一回目の年賀事故処理日には、処理しようにも事故郵便物はない。普通郵便物の配達が七時八時になっても終わらない。年賀の小区分作業に着手しようがないから事故もない。
 
 上局の視察がまたあるという。 今度は現場管理者は実体を隠そうとしなかった。何か心に期するところがあったのか単に苦情処理に追われてそれどころではなかったのか。
 金魚の糞を従えて、視察官はにこにこしながら現場を激励して回った。事故郵便物で満杯になったファイバーの間を軽々とよけながら、なんの問題もないかのように。おそらくはいっぱい飲んで視察を終えたのだろうか。
 視察?つまり現場に恥をかかせるような視察はこの時期はやらないと言うことか?それとも、現場の破綻を認めることは自分たちの責任になるからか? 両方か?

 ―後期―

 二回目の事故処理日。本来この時期には一通り配達順番に年賀状が並べられていなければならない。管理者以下、班員以外の職制が大量に応援に駆けつけ(整備されてないはずの資料を駆使して)小区分を手伝ってくれているが、彼らから上がってくる事故郵便物は、転送も還付も誤区分も住所のちょっとした書き間違いも、その区別なく全て事故郵便物として上がってくる。
 それを今度はまた転送と還付と・・・と言う具合に分けなければならない。そんな二度手間をやっている暇があったなら一つでも年賀状を区分しようというのが、常識。郵便局で常識という言葉を使う滑稽さほどないのだが現場は常識で仕事をするものなのだ。常識を持った仕事をしたいのだ。

 決まった事は決まった事。官僚主義の『常識』は上意が全て。道順組み立ての三分の一も終わっていない、つまり事故郵便物も三分の一も上がってない、事故郵便物の事故付けが、立場上異議を唱えられない班長副班長をして始まる。
 
 年賀の戸別組み立ては、誤配のないよう本務者が最終的に責任を負うものなのだが、本務者は普通郵便物の配達と事故処理に追われて、年賀の組み立てには半分も手を出すことができない。いったいどこが組まれていてどこが未組み立てなのかそれすらも分からないのだ。特に短時間職員区に至っては、年賀の小区分が始まる頃には、職員がいない。八区の内五区は、一から十まで非精通者が年賀組み立てをやるのである。

 一二月三〇日の段階で、まだ道順組み立てが一巡していない区が二区。三一日になって、階数分けのみの、各戸別組み立てのなされていないマンションがいくつか『発見』される。その二日間でようやく山のような年賀事故郵便物が出てくるが、明日は、元旦。
 
 ファイバーに山積みの普通事故郵便物も区分桿に入りきれないほどの年賀事故郵便物も、それらが処理された日はいつなのだろう。特に年賀郵便は明けて一四日にはお年玉くじの抽選日である。一三日、業務命令で班員を一人朝から専属の事故付け要員とするが、結局全て付け終わることはできなかったはずである。
 
 エピローグ

 年賀繁忙期は過ぎた。相変わらず短時間職員さんは配達が終わらない。本務者の配達も相変わらず日が暮れる。常にファイバーには山盛りの事故郵便物。その中には未だ日付印の付いていない年賀状が混じる。(つまり去年差し出された年賀状だ)

 局長がまた大声で怒鳴っている。資料の整備がなっていない。計画性をもって資料を整備せよ。班会議を開いて資料整備の具体的方法を決めよ。

 現場管理者以下、それが如何に的をはずしたとんちんかんな怒鳴り声であることか重々承知しているにもかかわらず、影で嗤うばかりで、現場が如何に破綻しようと誰一人として責任を取ろうとしない。上局から視察に来ようとそれは現場の実体を見る為に来ているのではない。

 四ヶ月目、はっきりした原因が分かっているにもかかわらずその破綻は放置され続けられ、さらにまた膨大な無駄なエネルギーを費やされることになる『資料整備』とやらをやらされるはめになり、さらに事業は破滅に向かってひた走る。

 官僚主義とは死に至る病だ。

 配達先で顔見知りの宅急便のお兄さんに声をかけられる。民営化されると大変ですね。大丈夫。民営化されたら郵便局なんて三日で潰れるよ。            (麻布局 S)

 身障者、病弱者を狙いうちした異動発令 / 麻布局  (02/1,27)
 
  一月二五日、その麻布局で突然班異動の内辞発令があった。事前になんの話も一言もなく、その朝突然内辞発令し、たまたま休みの者には電話で発令する。全て寝耳に水である。
  その日集配課で異動発令されたのは五人。しかし、本命は二人の職員で、他の三人はその二入の班異動の為に玉突き的に異動させられた職員である。
  その二人の職員とは、上でも報告している麻布局集配営業課七班の“麻布局 S”を含む同班のもう一人である。
  実は“麻布局 S”は四級の身体障害者手帳を持っている。もう一人もここ数年急速に体を壊し、いわゆる病弱者である。二人は日常的に突発欠務が多く、確かに班内の他職員には迷惑をかけている。
  しかし、勤務時間前から仕事に着手し、昼食も取らずに一時二時まで配達し、それでも事故付けどころか配達さえ終わらないその班の短時間職員さんの、その終わらない原因は、身障者と病弱者が、いるからなのだろうか?
  上でもさんざん報告しているように、ビジネス地域の午前中配達という施策が達成される為には、短時間職員さんが午前中に配達できるような体制をつくらない限り、絵に描いた餅である。今の短時間職員さんの配達区は、精通した本務者が入っても午前中には終わらないのだ。
  とにかく局長は自らの責任を覆い隠す為のスケープゴートを作り上げない限り、次の局所に異動できないと考えたのか。
  そもそもの原因にはまったく手を付けることなく、ただ弱い者へと責任を転嫁することでその場をしのごうとする。
  短時間職員さん、ゆうメイトさん、よぉく見ておいてください。これが当局のやり方です。これが官僚のやり方です。これが郵便局のやり方です。 
 
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 【千葉】 局舎屋上から投身
       また新たな犠牲者が             
(01/8.8)
 
 二〇〇一年六月十四日(木)、小雨の降りしきる梅雨の一日を私は永遠に忘れることはないだろう。
 この日の午後二時五〇分過ぎ、千葉中央局第一郵便課のY君が局舎の屋上から身を投げ自らの命を絶った。前途がある三七歳だった。
 彼は心に病を持つ人だった。そのため対人関係や集団の仕事は苦手だった。彼が配属されていた千葉中央局第一郵便課の主な業務としては、普通郵便の県下分配と県外への差し立て業務である。人が苦手な彼にとって自分の居場所として約十五年に渡って心血を注いだ職場でもあった。
  
  その日のこと

 局側の異常な対応は事件が起こった直後から始まった。ドスッというすごい音を聞いて三階から下を覗いた職員が叫ぶ。「誰かが落ちた。救急車だ!」その声に皆窓から下を見ると、発着場に人形のように真っ白な顔をした人が仰向けに倒れている。後頭部からはおびただしい出血が,・・。「誰だ」「Yちゃんがいない」「Yちゃんはどこだ」皆口々に叫ぶ。すぐさま管理者と職員が一階に行き、Y君本人であることを確認する。しかし救急車が全く来ない。管理者は職員六名につき一名もいるのに、また当日第一郵便課の副課長は五名もいたのに、誰も自ら救急車すら呼んでくれない。いらだちが募る。「救急車を呼んだのか」「誰が呼んでいるのか」結局救急車がやってきたのは、事故発生から二〇分ほど経過してからだ。しかももうサイレンも鳴らさないし彼を救急車に乗せることはなかった。後で聞いた話では即死であったそうだ。
 この間に再建屋として名を馳せている山崎局長が総務課長とともに現場を確認すると共に第一郵便課にやって来た。「誰か見た人はいるのか?」「変わった様子はあったのか?」「会話した人はいるのか?」矢継ぎ早に質問
する。そして勤務時間中に自殺に至ったことを話の中で特定すると、「私はこういことがないように四回警備のために巡回させている」と責任を回避するような発言や、前日、Y君が滅多に取らない時間休を取っていることに触れ「権利権利というが、内容を聞かないとだめだ」と非常事態にもかかわらず、労務屋ぶりを見せつけ、職員を唖然とさせた。そして一方的に言いたいことだけを言うと「仕事をしなさい」と号令をかける。それにあわせて今まであたふたしていた副課長達が「仕事をして下さい」と大きな声を上げる。
 今まで一緒に仕事をしていた人の亡骸がまだ生々しく残っているのに、仕事なんて手に着くわけがない。何とも言いようのない情けなさが押し寄せてくる。
 今度は警察が三階の作業場にやってくる。労担がぴったりとマークして、当該課の副課長さえほとんど近づけず、自ら仕切ろうとしている。おかしな事に警察からはさっきまで一緒に働いていた職員,ゆうメイトに対してほとんど個別に事情聴取がないし、その後も一切話を聞きたいともいって来ない。総務の告一が職場を掌握する中、警察
の現場検証もわずか一時間で終了し、その後砂がまかれ、先ほどここで人が死んだなんて一見して分からないようになってしまった。

  局側の隠蔽工作の異常さ

 また職員有志で事故現場に花をたむけると、「一つならいいが、それ以上は駄目だ」「線香は聞いていない」等、耳を疑うような事まで言ってきた。事故現場である発着場だって、遺体を片づけた後、職員がミーティングで言わなければ、そのまま使っていたのだ。
 しかも職員やゆうメイトにはあれだけの事件があったのにもかかわらず、周知すらしない。怒りがこみ上げ、なぜ周知しないのか質問すると第一郵便課の副課長は、「周知をするときは総務課がする」と逃げの一点張り、「何のための管理者だ」という気持ちは誰もが持ったことだろう。だいたい課の責任者の課長はこの時研修で不在であ
り、局に来たのは事故の翌日、研修が終わった金曜日の夜七時以降である。
 その総務課主導の事件隠蔽工作は、通夜や告別式にまで及ぶ。「密葬にするから、行かないように」という内容をミーティングで流し、式に出席することを事実上制限したのだ。実際ゆうメイトの中には、参列したかった人もいたが局のこの一言で行くことが出来なくなってしまった。後で聞いた話だが、遺族は一人でも多くの人に来てもらいたかったと言うことだ。ここまで読んだだけでも局側の人命を無視した異常な対応はおわかりのことだろう。
 
  非常勤化の陰で

 すでに事故があってから二〇日以上経過した。しかしこの間、局から何ら説明がない。人一人が局舎でしかも勤務時間中に自殺したことが、闇の中に隠されようとしている。
 その背景には未だもって動機が明らかになっていない事があげられる。遺族は季節的に滅入る時期だったとかおっしゃっているが、はたして遺書はあったのか。あったという管理者もいる。彼には二〇年来書きためられてきた日記があるそうだ。その中から明らかになるかも知れない。ただ家族にはこんな一言もいっているそうだ。
 「お世話になった人がみんな異動してしまう。次は自分の番かも知れない」。
 自分に障害があることで、異動に対する不安は人一倍あったことだろう。
 私たちの職場は非常勤化で職員が三年前の二分の一に減ってしまった職場である。絶えず過員を抱え、過去二年間に強制配転になった仲間が何人いたことだろう。そして合わせてここ一〇年来の改善局−重点対策局による、業務よりも労務優先の管理者達。心に病を持つ者に対しても他の人と全く同じ画一的管理である、対話育成レポートやチャレンジシートの強要。それが今の千葉中央局第一郵便課なのである。

  彼の死が教えるもの

 他人とはほとんど口をきかず、一日一日を過ごしていたY君。彼の死が私たちに語りかけることは多い。少なくとも私たちが普通ではない、異常な職場で毎日働いていることを気付かせてくれた。これから公社に向かって郵便再生である「新生郵便ビジョン案」に基づく施策が現場で実施されることになる。痛みはいつだって弱い者の方が大きい。しかし単なる人減らしに走る管理者を許してばならない。第二のY君を作ってはいけない。そのためには弱者切り捨ての競い合うだけの殺伐とした職場ではなくて、人間らしい職場を取り戻さなくてばならない。
 「彼の死を無駄にしてはならない」そう思いペンを取りました。Y君のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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 特選品小包に疑惑あり      (01/8.8)
 
 私の勤務する職場において、イベント小包の「めんグルメ」〃販売実績〃一覧が大きくはり出され、ゼロの職員は氏名の横に×印がつけられている。
 実績一個の職員は、ほぼ自腹の買い取りである。私にも管理者から指導があったので、問いただした。
 その質問の一つにゆうパックは四つの地帯別料金なのに、「なぜこの種の物は均一料金なのか?」との問いに何も答えられない管理者の姿があった。
 天下り会社の東京ユー企画とポスタルサービスセンターにも電話で同様の問い合わせをしたところ、「責任者が不在でわからない」「発送は業者がやっており、その時点で適切に郵送料を払っている」とのこと。しかし、そうだとすれば、近い所へ送った利用者と遠くへ送った利用者が同じ代金とは矛盾が出てくるのではないかとの問いに対して「それはお客様の考えようです」などと開き直りともとれる回答であった。
 いったい郵便料金表のどこに特選品小包については全国均一料金などと書かれているのか、まったく書かれていないではないか。
 いうまでもなく、購入希望者が代金を振り込むと、天下り会社は商品販売業者に代金から七%の手数料を差し引いて業者に渡し、業者が小包で発送する仕組み、天下り会社は労せずして手数料が転がり込む構造、だからこそ〃営業〃と声高に叫び、職員、ゆうメイトに買い取り強要、強制があるのだ。
 最後にオチを一つ、「職員の質問に答える事もできないでどうして指導ができるの」と云ってやったら〃営業の指導〃は私にはしなくなった。
 もう一つ、郵便法、第一条および第三条に抵触する疑惑も含めて利用者にも、この実体を広く知らせていく必要があるだろう。
 福田茂(ユニオン東京東部支部)
 
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 秋田 大館郵便局ゆうメイト 誤配一通で「クビ」
                 ユニオンの団交申し入れで撤回
  (01/9.5)
 


  ずさんな解雇通告

 秋田県大館郵便局で郵便外務の非常勤として勤務していた和田拓也さんは、書留一通の誤配を理由に解雇通告を受けた。

 6月2日に簡易書留が上になった郵便にくっついたまま配達したのに気がつかず誤配したが、次の日には誤配先を探し出し、正式な配達先に配達して実害はなかったのである。にもかかわらず、郵便課長から翌4日以降自宅待機を命じられ、40日近くも経った7月10日に呼び出されて言われたことは「明日から来なくていい」と実質的な解雇通告を受けたのだった。解雇の理由について、小松建一局長は「以前にも何度か誤配していたのでしょうがない」(7月27日朝日新聞)というきわめて簡単なもの。
 しかし、一方で一般職員の場合、「年間12件以上の誤配、誤還付、誤転送事故があった職員は『パワーアップ期待職員』として個別指導(計画的な個別対話・指導)をする。」という某郵政局の指導もあるというから、日常的に、いかに多くの誤配等が発生しているかを示しており、とくに、人事交流が始まって以来ベテラン通区者が強制配転されてからは誤配、誤還付が顕著になってきていることは「伝送便」誌上でもたびたび告発されていることである。まして、非常勤に対してはろくな訓練・指導もないままに職員と同じような仕事をやらせながら、1~2回のミスを取り上げて首を切るというのは職員に対する扱いと比べてもきわめて異常であり、明らかにやり過ぎである。和田さんは12年も勤務しており、その間の誤配が数回というのはむしろ職員と比べても優秀であり、表彰に値するほどではないだろうか。

  職場に組合はない

 おおだてユニオンの団交申し入れの際に明らかになったことは、和田さんの場合、三、四年前から半年ごとの雇用契約を継続していて、今回は9月30日までの契約となっていました。しかし、解雇通告に当たって30日前の予告(または30日分の賃金支払い)や文書での通知もしておらず、全く労基法を無視した違法なもので、雇用契約などお構いなしに局長のさじ加減で気に入らなければ「クビ」というでたらめなものでした。このことは、郵便局の管理者は、非常勤を労働者とは認めずに使い捨ての道具と同じようにいつでも投げ捨てることを当たり前のような感覚でいることを証明しているに過ぎないということです。
 実際に交渉に当たったおおだてユニオン副委員長の谷地田恒夫さん(全逓出身)は、「現場の声を聞くと、驚くべき労働環境で、これは氷山の一角」「職場に組合は存在しない」と怒りを露にしている。

  局には戻らないつもりで告発

 12年間も当局のいいなりに使われ、たった一通の実害のない誤配を理由にクビにされることをどうしても納得できない和田さんは、日頃の職場での管理者の対応を考えると「局には戻れない、戻らない」ことを覚悟し胸章も燃やした上で、いわば首をかけて問題を明らかにしたいと弁護士を通じておおだてユニオンに相談した。すぐに組合加入を勧められ7月18日に組合に入った。おおだてユニオンは即日要求書を作り団体交渉を申し入れたのである。交渉事項として次の4点を要求した。

(1)組合員和田拓也の雇用関係を期間の定めのない労働契約であることを確認し、正職員と同様の雇用条件を確保すること。
(2)途中解約(解雇)の理由を明かにすること。
(3)組合員和田拓也に対して平成13年9月30日までの雇用契約を補償すること。
(4)組合員和田拓也に謝罪し、今後このような事の無いよう文書で確約する事。
 日頃、局内では威張り散らし、全逓をもいいように操っている?局長も、部外の組合に対しては借りてきた猫と同じで、団体交渉の日程も「上部(郵政局)と相談」しないと結論を出せないし、発言も用意したコメント(郵政に指示された言動)以外は話さないという全く当事者能力ゼロという状況であり、交渉に当たった谷地田副委員長もあきれ返ったということでした。

  当局の責任逃れ

 ようやく8月1日に行われた団体交渉で、当局からは「上局の指示待ちで対応が遅れて申し訳ない」と一応の釈明はされたが、
(1)については「契約と契約の間に1〜2日を切って雇用している」と有期雇用であると主張してきた。「証拠を見せろ」と突っ込むと「辞令簿は見せられない」と逃げ、10月1日以降の雇用についても「解雇は考えていない」といいつつも確実に「雇用する」という確約もせず、含みを持たせる局長の態度・回答であったため、おおだてユニオンとして雇用が守られない場合は毎日抗議行動にくることを申し入れをした。
(2)については「手続きに適正を欠き、解雇は成立していない」 
(3)については要求を受け入れた(実際、自宅待機させた60日分の賃金と夏期手当を全額支払い、8月8日から仕事に就いている)。 
(4)については「誠意を持って口頭説明しているから文書では出せない」とのこと。ここでも上の者ほど責任を取らない郵政の官僚体質が表れている。
 「自宅待機60日分の賃金支払いの根拠はなにか」「郵政に損失を与えたことになるが、当局に処分はないのか」と質問にはノーコメントであった。

  職場から声を上げよう

 郵政事業庁は、これからますます非正規労働者を増やそうとしている。現に秋田中央郵便局では、非正規労働者の数が300人を超え全逓が単独では3・6締結権を取れない状況になっている。3・6締結権確保のためだけの非常勤職員の組織化方針では、実効の上がらないのは当然ともいえるし、労使協調の企業内労働組合では、今回のような問題を取り上げることもできず不安定雇用の拡大に歯止めをかけることもむずかしいだろう。まして、当局と一緒になって「痛みを分かち合う」などと訳のわからないことを言っているくらいだから、今回のような理不尽な権利無視という問題は今後増え続けて行くことだろう。
 全逓秋田地区内の一部の支部では、非常勤職員を地域ユニオンへの組織化を進めているところもあると聞いているが、秋田地区全体を見るとほとんど手付かずの状態である。おおだてユニオンの谷地田副委員長は「非正規職員の解雇問題は、訴訟で争ってもなかなか難しい面がある。職場でアクションを起こし徹底的に追求することが必要だ。生産現場での具体的な闘いがないと成功しない。」と言い、自らの出身組合が全く頼りにならない現実を嘆きながらも、和田さんの職場の仲間にも協力を呼びかけ非常勤職員の権利確立を訴えて行く構えを強調した。
 しかし、このような労使に「支配」されている職場から具体的に声を上げることは大変な勇気を必要としている。和田さんの勇気に敬意を表するとともに偶々、まともなユニオンがあったということが幸いした訳だが今後どうなるか予断を許さないことも事実である。この教訓を全国に広げるとともに、全国の闘いとつなげていくことで要求貫徹を実現するための一助になれたら幸いである。
 
 和田さんが職場復帰して、職場の仲間からの反応は、「よくやった、これからも頑張れ」という好意的な反応が多くあったそうだ。正職員の置かれた状況が間接的に伝わってくるような気がする。外に出る覚悟での告発がないと何も変えられないというのでは情けないというほかはないが、泣き寝入りだけはやめようと声を大にしていいたい。当たり前のことを当たり前に主張することが職場を変える第1歩であることを確認したい。貴重な声を上げた和田拓也さんに是非とも激励をお願いしたい。 (須藤)

       和田拓也さんの連絡先
              秋田県大館市小袴字小袴20
              電話 0186-49-5842
       おおだてユニオン(担当副執行委員長 谷地田 恒夫)
              秋田県大館市豊町2−37 大館労働福祉会館内
              電話 0186-42-6539    

 
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