新生ビジョンは自滅への道
 【大阪】 郵便内務の減員で現場は崩壊    (02/7.4)
 


  「郵便新生ビジョン」による郵便窓口・内務事務の減員が六月に実施された。
 これまで本務者中心で運行していた窓口および特殊業務にも非常勤職員を置き換えるというものです。
 削減される人数は近畿全体で三五六人(うち普通局三三五人)。 削減人数が多い局は大阪西一六人、大阪南一五人、中京一一人、左京一〇人、西宮一〇人、大阪城東九人・・・と続く。 より大規模な大阪・神戸・京都各中央局や大阪東局、地域区分局はすでに「内務五千人削減」施策で削減済みであり今回は対象ではない。
 今回の削減による職場の状況を具体例を上げて報告します。

  序 章

 二月、職場に噂が広がる。
  「大量の減員があるらしい」 「十人以上は確実に減らされるようだ」。
 現在の課定員は本務者七五人なので、十数人削減されると六〇人ぐらいになる。業務運行は根本から変わってしまうことになる。
 三月末、郵政局から各労働組合への施策提示。だがすでに職場では勧奨退職の個別対話が始まっていた。対話された人の話では「むこうは課長と副課長の二人が対応した」「五〇歳以上が対象になっている。五〇歳以上の全員に声を掛けるそうだ。ただ、総務主任と課長代理は今回の対象になっていない」 「私には強くは言ってこなかった。強引という感じではなかった」 「今回は主任と一般職員が対象で、総務主任以上のぷんは次に出てくると説明していた」

  開 幕

 四月、異動で二人が転勤。後補充はない。いよいよ人減らしが始まった。
 勧奨退職の募集締め切り間際の四月某日〃監禁〃事件が起こった。 局内の部屋に連れ込まれ、郵便課長と副課長により約三時間にわたって〃監禁〃され、執拗に退職を強要された人がいた。 当局は彼をどうしても退職に追い込みたかったのか? 結局、彼は最後まで屈せず拒否し続けた。
 勧奨退職を持ちかけられた人数は合計八人。OKを出したのは四人という結果になった。 やはり、病気を抱えている人や深夜労働ができないなど、勤務に制限のある人が狙われている。
 
 四月二二日、強制配転を含む九五二人の大量人事交流が発令された。 郵便課から三人出て行ったが、入ってきたのは二人。
 五月一七日、郵便局段階での施策提示が各労働組合に対して始まる。 窓口事務二人、内務事務一一人、休暇定員三人という削減内容だった。 これが済むと、職場で業研をやるという。 六月一日まで二週間しかないというのに、遅すぎるのではないかと思う。
 六月一日、四人が勧奨退職。 まるで歯が抜けるようにどんどん人がいなくなる。担務表に穴が空いてくる。私書箱を担当するのは区分から交付まで全てゆうメイトさんがやらざるを得なくなっている。料金受取人払い郵便の査数をする人間がいない。書留処理担当者が足りない。早勤、日勤が超勤で穴埋めしてやりくり、非番買い上げが当たり前となる。新夜勤の穴埋めも必要になる。課長代理の一番大事な仕事が穴埋め対策のようになっ
てきた。
 
 そして窓口にゆうメイトさんが入ってきた。
 今まで郵便局の仕事をしたことがない人ばかりである。郵政局の見解では「窓口の仕事といえども、そんなに難しくないから充分可能」だそうだ。あきれる話だが、ノー天気なのかあるいは無理を承知で強弁しているのか?通常係と違って一日六時間労働である。
 
 六月一一日、以前から噂になっていた「六・一減員にあわせて当局は第二派の人事交流をやるのではないか」−が実施された。前日に一人、この日に六人が異動発令となる。これで四月以降一四人が郵便課から消えた。
  
  そして・・・破綻か?

 二週間あまり経過して、窓口業務に大きな影響が出ている状能です。窓口係として雇われたゆうメイトさん八人のうち四人が「私にはできません」と言って早くも退職した。全く予備知識のない状態での窓口勤務はかなりつらいもの
があることは明らかです。窓口専門の場合は時給が三〇円高くなるが、労働内容と比べ、とても三〇円プラスでは割の合わない仕事と言えます。本務者の問からもゆうメイトさんに同情する声が起こっています。
 当局は現在、代わりの人を養成していますが、今後もいたちごっこになる可能性が高く、安定したものにはならないでしょう。
 一方、特殊係においては、今のところ窓口係ほどの混乱は起きていませんが、 一日に三人も四人も非番買い上げを出来なくなった時にその影響が出てくるのは必至でしょう。
 
 以上簡単に報告しましたが、新集配システムと同様にこの施策もまた第一級の「愚策」と言えます。
 早急に見直して、本務者の増員による業務運営が必要だと感じます。                                              (高橋)

 
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 広島】  郵便局は犯罪の温床か    (02/7.4)
 
  小包を扱っている職員なら何度か目にしたことはあると思うが、長野・松本局と新潟・三条局で引き受けられた「ある特定の差出人」が差し出した小包が、留置期間経過で還付された後も「受取人の申し出により」という付窒がつけられて再度配達が行われる、といったことが、この間、全国で行われていた。
 一見、利用者の利便性を追求した良質なサービスのようにも見えるが、公平さを欠き(郵便法第一条違反)、一定期間配達交付できない郵便は差出人に還付するとした郵便規則第九〇条に違反した「違則取扱」であり、非常に問題のある扱いであることは誰の目にも明らかである。

 私は、これまで何度かこれらの小包を配達にかけることなく差出人に還付してきたが、このことを報告し副課長に照会させたところ、ある時は「信越郵政局の独自施策としてやっているそうだ」という答えが返り、ある時は「全国から照会があるが、物量が多く対応に困っているらしい」という答えが返ってきた。
 しかしいずれの場合も「大口利用者であり、郵便収入に大きな影響が出るので還付できないのだろう」というニュア
ンスが回答に込められていた。

 不正はなかった!?

 今年の三月頃、三条局の付箋(ふせん)が、以前の、局側の意図により再送するというものから、「再差出された
ものであり再還付しないように」という差出人の指示により再送するというものに変わった。
 ところが、私の目撃したものに関していえば、郵便物には「再差出」の表示もなければ、郵便料金を再徴収した形跡もなく、「配達証」が貼付されたままになっていたため、追跡システムにより調査してみたところ、三条局で差出人に配達(還付)されることなく、「転送」という形で再度、受取人に向け差立処理がされていたことが判明した。

 差出人に還付もしていないのに、誰が再差出したというのか?
 この取扱いには、三条局が不当に料金徴収を免じた疑いがあったため、私は副課長に、監察局に報告した上で、この郵便物を郵便規則に基づき差出人に還付するよう求めた。 しかし、後日確認したところ、この小包は還付されることなく配達されていた。 そして、そのことについて課長に説明を求めたところ、「郵政局を通じ話をしてもらったし、直接、三条局に照会もしてみたが、取扱いに多少の問題はあったが、料金もきちんともらっているとのことだったので、配達した」 「今後は、小包ラベルも新しく作り変えた上で発送するとのことだった」 と、間抜けな答えが返ってきた。

 三条局で何が行われているのかを確認するのは小包課長の仕事ではないし、確認する相手は三条局白身ではないだろう。また、もし不正な取扱いが続けられているとすれば、ラベルを作り変えることは、料金を正しく徴収したことの
証明にはならないし、より犯罪を見えにくくするだけのことだ。
 この課長(あるいは郵政局か?)は、何故、監察局への報告を怠ったのだろうか?

 中国郵政局は、これまでの三条局の取扱いに関し、料金減脱等の不正はなかったと回答しているそうだが、これまでは差出人に還付することなく三条局が勝手に受取人に再送していたのだから、差出人から再差出の料金が取れるわけがない。三条局の扱いが不適切だったに過ぎない。しかし、三月以降は明らかに違っている。三条局は「再度差し出されたもの」と説明しているのだ。

 四月以降、三条局のこうした付箋のついた小包は見かけなくなったが、それまでのものについては、還付した際の交付簿(配達証を使用せずに差出人に配達したのだから、これに代わる受領証が存在するはずである)や再差出の際の差出票や料金受領証があるはずだから、信越の監察局にはキチンと監査してもらいたいものである。
 これまで「違則の取扱い」に目をつむってきた信越郵政監察局だが、この「不正な取扱い」にはメスを入れなければならないだろう。 この程度の監査なら、どんな愚鈍な監察官でも調べられるというものだ。

 私は、三条局が適切な料金収納を行っているとは思っていない。何故なら、目先の郵便収入のためなら何だってするのが今の管理者の体質だからである。「民間に取られるよりは料金をごまかしてでも局に獲得(維持)すべきである」と言いそうな人間ばかりなのだ。
 そして、何よりも問題なのは、郵政も監察も当局の管理者も、口先では決められた通りに郵便を取り扱えというが、法や規則を破っているのは当局自身である、ということだ。

 営業が全ての今の郵便局の中にあっては、ルールを無視した数字を追い求めるだけの営業が、職場に犯罪を生む土壌を作っているのだ。私たちは知らず知らずのうちに犯罪に巻き込まれようとしているようだ。



 営業成績があがるなら・・・

 昨年の三月から四月にかけて広島中央で面白い事件が起きたので、紹介したい。
 広島中央の小包課では、書留小包などは各区交付をせず、各集配課の総括に一括交付しており、集配課では、配達した代金引換小包の引換代金や料金着払い小包の料金等は、現金については小包課へ収めることなく、総括(主に課長代理)が直接、出納官吏に払い込んでおり、小包課には出納報告書のようなもので報告しているに過
ぎない。
 普段は、料金着払いの料金は「現金」で収納されるのがほとんどなのだが、ある集配課の総括担当の課長代理が、料金着払いの料金を、全額、切手で納付する、ということが、彼が他局へ昇任赴任するまでの二カ月間続けられていた。
 収納金額も、課全体で数千円にのぼるのだが、個別に見ると「六三〇円」とか「八四〇円」といったものが大半であるのに、小包課に納付された切手はミシン目で切られていない「一〇〇〇円切手」と端数の切手だった。
 これを収受する小包課の職員も「何か変だな」と思いつつ、形の上では問題がないのでそのまま処理していた。

 あくまでも推測の域を出ないが、後になって考えてみると時期が時期だけに、自分の営業成績を上げるために年賀葉書を大量に買い込み、(常套手段は金券ショップに持ち込むのだが)手数料を払って切手に交換したものを、総括という立場を利用して、収納した現金と手持ちの切手を差し操ったのではないかと推察できる (結果的に課長に昇進したのだから交換手数料など安い投資であろう)。
 後日(昨年六月)、小包課長に問題提起し事実調査を求めたところ、「集配課長はおかしな点はなかったと言っている」と簡単に片付けてしまおうとしたので、「出納簿は調べたのか」「今後こういう事例が発生した時の対処につい
て職員周知すべきではないのか」 と食い下がると、「そんなに言うんなら自分で出納簿でも何でも調べたらええ」「郵政局でも監察局でも、自分で報告すれば良かろう」 などと開き直り、うやむやにしてしまった。
 この課長の発言からすれば、郵政や監察も同様の考えなのであろう。営業の成績を上げられるのなら、少々の犯罪には目を瞑れ、ということなのである。
 
 余談になるが、当局では、集配課が出納官吏に払い込んだ郵政歳入金の金額と、小包課をはじめ郵内各課に提出した出納報告書の対査が全く行われておらず、出納報告書も、小包課職員の目の前でいとも簡単に金額訂正してしまう事実がある。
 臨局監査に来た監察官は誰もそのことを指摘しないのだが、以前は「監察官の目が節穴なのだ」と思っていたが、最近は「指摘すると営業成績にひびくので、意図的に指摘しないのだろう」 と思えるようになった。 監察はきっとグルなのだ。

  市民のための郵便局を

 
 最近、生産者や消費者の信頼を裏切り「売上げ第一」「採算第一」の企業経営を続けてきた乳製品加工業者や牛肉卸業者などが、相次いで経営危機・経営破綻に追い込まれたが、企業トップの犯罪を見過ごしてきた組織の「なれの果て」であろう。
 私には、今の郵便局の体質はこれらの企業とさほど変わりはないように思えてならない。
 市民のための郵便局を実現するために私たちに課せられた課題は何なのか、今一度考えてみる必要がありそうだ。
                             (広島中央・K)

 
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       自壊する新集配システム       (02/8.6) 
【東京】   とりあえず業務はまわっているが・・・
 
 「郵便事業新生ビジョン」最大クラスの効率化施策


 「外務職員の集配ネットワークは、郵便事業最大の強みであり、顧客ニーズへの柔軟な対応と業務の効率化という要請に応えていくために、このネットワークを最大限有効かつ効率的に活用できるよう、高度化を進めていくことが必要である。 このため、現在の集配システムを『対面配達』と『受箱配達』に分け、高付加価値郵便の配達や営業チャンスが広がる対面配達には原則として本務者を、受箱配達については一定の条件下で転力化を行う試行を実施する」
 として、二〇〇二年度から新集配システムの試行実施が開始された。
 第一段階実施(四月一日〜五月三一日準備出来次第実施)全国九二局、第二段階実施(一〇月一日)全国三六局合計一二八局、全国で八七二人の職員減に対して非常勤時間制定数(八H換算)一五七八、五人の措置計画である。
 ちなみに、「郵便事業新生ビジョン」で追加された五ヵ年計画(二〇〇一〜二〇〇五)の要員措置は、郵便定員 四二〇〇減員に対し非常勤職員措置四八〇〇である。

 試行実施が始った「新集配システム」

 さて、A局が含まれる東京郵政局管内では、全て第一段階実施で九局が試行実施に移され、五八人減員と一三一、五人の措置である。
 四月の早い段階から、非常勤職員の募集が始り、五月に入ると通区訓練が始まる。場合によっては二区目の通区も実施。
 一方では、非常勤職員が集まらず、職員による“募集チラシ”個別配布を繰り返すと同時に、新聞折込広告なども実施、五月二八日の実施開始日にはようやく要員がそろった。
 ちなみに、時間給九一五円。
 
 A局の計画は営業集配二課のうち、第一集配営業課で試行実施、四班構成で、職員五人減員、 一四人(八時間換算)の非常勤措置である。減員については期限の六月末日を待つことなく過員解消(勧奨退職二、転 出三、班移動などを含めて調整、転出は一応“希望”)。
 非常勤職員の配置は八時間換算で一四人のところ、受箱配達担当の六時間雇用職員が各班五人(休暇要員一人含む)×四班=二〇人、組立てを主に担う四時間雇用職員が四人、単人員でが二四人配置された。
 構成は、各班通配区四区、速配混合夜勤一区。要員配置が一班・四班が職員六名、ゆうメイト六時間雇用五名、ゆうメイト四時間雇用二名。平日は職員四名出勤で一人が夜勤を担当(二名が休暇)、三名で区分・組立てを行いゆうメイトの出勤九時三〇分を待つ。
 九時に組立てゆうメイト一ないし二名が出勤、九時三〇分ゆうメイト四名(六時間二名が休暇)が出勤してゆうメイトの班ミーティング。午前の分を組んで一〇時頃には出発。以前からの組立てママさんゆうメイトも各班一名がつく。
 それでも、ゆうメイトを送り出すまでは息つく暇の無い忙しさだ。
 まして、翌朝郵便があれば職員一名が配達に出かける。二名で通配四区分=四名分の組立てと様々な面倒を見ることになる。
 ゆうメイトを送り出して、 一〇時三〇分頃速達・書留を分担して、時によっては通常郵便を持って出発。午後は速達二号と通常郵便の残りを配達する。
 通常郵便物(受箱配達)は、通配区に各一名のゆうメイトが配置されているが、職員が二〜三割応援?に入る。 二・三班は、夜勤を短時間職員が担当するため、組立てゆうメイト(四時間雇用)はいない。
 平日出勤する四名の職員はいずれも日勤となる。

  噴出する問題点

 さて、この二ヶ月問の状況である。ほぼ業務はスムーズに運行され、ゆうメイトの超勤はほぼ無い。
 職員の超勤も激減している(新集配システムを実施していない第二集配課と比較しても歴然としている)。経費節減には寄与している施策といえるだろう。しかし、新集配システム構想に入っている“小包配達”はいまだ手付かず、業者に委ねているのが実態であり、なによりも“ゆうメイト”の「定着」が必須条件となる。不安定雇用と劣悪な労働条件のままでは、安定した業務運行の保証は無い。職員からは“減収”のつぶやきが聞かれる。
 ところで、実施している各班の職員の心配は“品質・サービスの低下”である。
 誤配達が明らかに増加している。計画サイドで各班の誤配グラフが掲示されている
が、第一集配は第二集配の約二倍、あくまで“公然化”した数である。
 事故便の処理も滞りがちになる。人事交流=強制配転の後遺症もあり地域に精通した職員が少ない。今後、通常配達をしないわけだから、地域の精通度はゆうメイトに頼らざるを得ない“逆転現象”がおこる。しかも、ゆうメイトの定着度合いは全くの未知数である。だとすれば、一〇〇有余年かけて築いてきた郵便集配ネットワークの“信頼”が音を立てて崩れかねない。<趣旨>で謳われている郵便事業最大の強みのネットワークを最大限有効かつ効率的に活用できるよう高度化を進めていく・・・・・・とは相反しているといわざるを得ない。
 サービス低下の最たるものは速達の“遅配”である。ゆうメイトを送り出してからの配達、書留との併配の障害もあり地域によっては通常郵便物よりも遅く配達されることが常態化せざるを得ないことだ。
 次に“営業チャンス”の広がりである。多少の時間的余裕は生まれた。しかし、「対面配達」の顧客は、限定されがちになる。机上の計算どおりには事は進まず、進まなければ「ノルマ」のプレッシャーが職員個々を押しつぶすことになりかねない。現行でも、「たこの足食い」と揶揄されている荒んだ郵便営業の実態を加速させることにつながりかねない。

 新集配システムの導入によってA局集配課の職員と短時間を含む非正規雇用労働者の比率は五対四となった。第二集配に導入すれば逆転現象となる。
 付け焼刃の施策により、局舎スペース上の問題や福利厚生面、「労務管理」の問題など、既に発生しかつ予測できる問題は多岐にわたる。
 駐車スペース、ロッカールーム、休憩室そして食堂の利用など。やはり、利用しづらいのか昼食を食堂で取るゆうメイトは数えるほどである。
 社会問題化した各種「社会保険」もトラブルの原因になる。若いゆうメイトは、時間給九一五円(八月から三〇円アップ)をあてに仕事に就いた。社会保険料が引かれるとは考えていなかったとして、二ヶ月後はどうしようかと迷ってい るとゆうメイト同士でささやき会っている。

 新集配システムを葬り去ろう

 新集配システムの施策そのものとそれに伴う非正規雇用労働者の急激な増大、両面から問題点を掘り起こしていく必要に迫られている。
 通常郵便=「受箱配達」を非正規雇用労働者に委ねることによる「品質・サービスの低下」=集配ネットワークへの信頼崩壊、非正規雇用労働者の急激な増大による職場への影響(雇用・労働条件の法外な格差、管理−被管理の関係と労働者分断、非正規職員への査定の導入、福利厚生問題、人間関係の複雑さなど)・・・・・・二〇〇三年「日本郵政公社」発足を前に、職場の激変にどう対処できるか、いよいよ正念場である。
                                (棣棠 浄)
 
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  やっぱり変な郵便局の日々       (02/8.6)
  −唱和 タダ働き OB再利用−
 
 月曜の朝のミーティングは、郵便体操終了後、全員集まって行われます。最初に「三分間スピーチ」。全職員が対象。私も一回話しましたが、とても緊張しました。何をテーマにするのか、結構悩みました。誤配、交通事故、営業への取り組みを言えばいいのでしょうが、そんなことは言いたくないから。ヨイショ発言だけはしたくないですね。次回は高杉良の「挑戦つきることなし」の感想でも話そうかと思っています。
 毎月一日には、「私は00を愛します。だから、事故、犯罪は起こしません。」という唱和をしています。00のなかは、自分、家族、職場を入れて、唱和します。
 鳥肌が立つ思いでした。
  また、午後の立ち上がりには、「SKYT」の唱和か、事故・犯罪防止の唱和です。組合やその他の集会でよくあった「異議なし!」「よし!」という掛け声は嫌いでしたし、ガソリンスタンドのミーティングなんか見ますよね。あんなの絶対嫌だったんですが、同じ状況になってきました。こういうのって、ファシズムですよね。
 最近はそうでもなくなったのですが、夜勤のミーティングなんか二〇分なんてこともありました。転居届の処理をしていれば、マンションの組み立て時間はなくなってしまいます。しゃべりたい管理者は出世のため。ムダ話はヤメテくれ!
 そうそう、転居処理もふくめて、時間外のタダ働きは多いです。まず、勤務指定表はすべて風呂敷残業(家で)でしょう。班長勤務を週一回にと言っているけど、絶対にムリ。事故郵便の処理や、営業、その他提出物は時間外でやるしかない状況です。
 超勤について、かなり厳しくなってきています。「費用対効果」という言葉が聞こえてきます。必要なことだと思います。莫大な費用をかけて、七桁化しても、その効果が得られていないのが現状ではないでしょうか。
  私たちに「費用対効果」論を向ける前に、あなたたちはどうなんですか、と言いたいですね。
  結構タダ働きをしてきました。今後は、言うべきことを言って正当な労働を目指したい(でも班員のことを考えたらつらいね)。
 もうひとつ、悲しいことに定年前に現職の総務主任や班長、課長代理が退職しています。その人たちが働きにきているんです。以前、立派なパンフがありましたよね。OBの「再利用」なんでしょう。それがなんと正規職員の一割近
く。この状況は絶対におかしい。誰が見てもそう思うでしょう。
  営業成績を気にしてる人もいるんです。どういう契約なんでしょうか。採用条件にあるのでしょうか。だとしたら、ひどすぎますね。
 配達物数の少ない火曜日は、超過密な日になっています。機動車点検、アパート、マンション空部屋点検、配達担当者の氏名入り付箋の配置、営業をめいっぱいできる日、結局息抜きはできないんです。別に、息抜きしようとは思っていませんが・・・。やりかたが姑息でしょ。
 日々の出来事を羅列しました。共通した問題もあるのではないでしょうか。ぜひ、『伝送便』紙上や職場交流会で話し合いしましょう。                 (泉田)
 
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  局長が第一 お客様二の次       (02/9.10)
   集金業務のため出発式不参加で戒告処分
      反抗する者はどんどん処分する

 八月二六・二七日と、東京霞ヶ関の人事院にて、私の戒告処分不当の公平審を、約三〇名の仲間と共に戦うことが出来ました。昨年(〇一)八月三一日の保険のブロック出発式に、出張命令にもかかわらず参加しなかったとして、 一〇月二九日に出された処分でした。
 今回の処分は普通でしたら、ありえない処分でした。私は意図的にサボタージュして、参加しなかったのではなく、集金という仕事をしていて、参加できなかったのでした。〇〇年の出発式も仕事で参加できなかったのですが、このときは何の処分もされていません。
 
 
 いねむり局長、暴れる

 しかしながら、〇一年七月に八千代局に就任した山本俊栄は、東京貯金事務センターに課長として勤務の時に、ユニオン組合員に課長席での一時間のいねむリを指摘・問責されたようなやつで、職員の些細なことを取り上げ、「処分!処分!」と大声で騒ぎ立て、「不満なら人事院でもどこでも、訴えればいい」と公言していました。
 集配課長は、この山本に、福田恵一総務課長(太田局)と共にいじめられ、昨年、年賀前に出勤しなくなり、今は八千代局郵便課平職員として働かされています。

 私に対しても、いろいろなイヤガラセ・ちょっかいをしてきたのでした。
  「ラジオ体操の仕方がチャランポランだ」といってきたので、「きちんとしてる」と答えれば、「私に対して、そのような口 応えは許さない。反抗するものは、どんどん処分する。」とみんなの前で桐喝してきたり・・・。
 職員のモラル宣言を書けというので、「勤務時間中は選挙活動はしません」と掲示したら、研修室に呼びつけ、論議のあげく「いい悪いは私が判断する。書き直せ。」といってきたのですが、こちらが応じなかったら、私のところだけ折り曲げ見えなくして掲示してきました。

 とにかくワンマンで、イエスマン以外許さないということらしく、たかだか二〇数名の保険職場に関東郵政の改善対策班の応援を含め、 一〇名以上の管理者をたむろさせ、私を取り囲んだり、トイレ・ロッカーまで付回したり、終日、局内足止めにし、研修室に隔離し、「名札をつけろ。バイクはセンタースタンドで立てろ。年休の理由をいえ。暴言だ。逆らっていると戒告よりもっと重い処分を出すぞ。」と、威圧してきたのでした。

 このような当局に対し、従来の朝ビラを局前より駅頭にかえ、八千代局のイヤガラセの実態を市民に宣伝していきました。
 けっこう反応があり、局長室にも電話があったようです。しかしながら、内容に対して文句の言えない当局は「制服でビラを撒くな。ビラに局の電話番号を載せるな。」としか言ってくることが出来ませんでした。

 証拠の偽造までする八千代局

 あわせて、代理人をT氏に頼み公平審の準備をすすめ、 一二月一七日に審査請求を行なったのでした。その後当局の答弁書・私の反論書・当局の認否と続いたわけですが、当局はこちらの出張のみならず、局長の様々な乱暴な行動・発言といった事実まで否定してきました。当局の都合の悪い発言はなくし、私の言っていないことを付け加えた事情聴取書。それらに対し私は毎日の朝礼発言メモ・局長発言テープ・事情聴取録音テープの反訳で対抗していきました。

 そのようにしてむかえた公平審で、驚くべきことがおこりました。
 当局証拠乙号証の命令簿の認印が四名分押していないのでこちらが問題にすると、現本では押してあることになっているのです。その場で現本なるものを公平委員がコピーしてみると、四名分も印影が出るのです。四名の印は後から押した可能性が高いとしつこく抗議したのですが、認められませんでした。

 その後の審理の場では、座間貯保課長はなんども郵政局と打ち合わせをしたといっているのに、福田は座間と違う証言をし、なんども訂正はする、うそはつく、都合が悪くて黙ってしまうという状況でしたので、一七時終了の予定が 二〇時までかかってしまいました。
 最終陳述前ですので詳しくは書けませんが、当局の否定した事実を、その場でテープをかけてこちらの正しさを証明し、攻勢的に終えた二日間でした。
 勝負は職場でつけていくつもりです。

                              〇二・八・三一 八千代局
                                         よしはし
 
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 祝 職場復帰  9/13 東京
 
日逓期間臨時社員 稲井さん 勝利報告集会           (02/10.10)
    最高裁は去る六月二八日、郵政と全逓官僚の天下り企業である日本郵便逓送梶i以下日逓)京都支店の期間臨時社員・稲井司さんへの九八年雇い止め解雇に対して、解雇無効の完全勝利の判決を出した。
  この判決を受けて七月一五日からの稲井さんの復職を祝うと共に、日逓諸闘争の勝利に向けた首都圏報告集会が九月一三日、郵政全労協・郵政労働者ユニオン主催で開催された。
 
    稲井さんの雇い止め解雇が行われたのは九八年九月一八日で、理由は、二月に通勤途上に遭った事故について、私傷事故であり二月二八日で契約切れと、半年以上さかのぼって解雇したのだった。

  稲井さんは日逓京都支店に期間臨時社員として九三年入社、三カ月契約の反復更新の雇用だった。
  九四年、仲間と期間臨時社員組合をつくり、二四時間勤務の中の仮眠時間は労働時間であるとして、九五年、仮眠時間賃金未払い請求裁判をおこした。さらに、正規の運転手よりも過酷な運転を強いられているにもかかわらず、本務者に出している諸手当が臨時社員にはほとんど出ておらず、賃金が半分以下という実能を知るに及んで、九八年、日逓本社へ差別賃金の請求を行った。しかし、支払いを拒否したために差別賃金損害賠償請求訴訟をおこしている。
  こうした取り組みが、稲井さん雇い止め解雇の伏線であったことは明白だ。

  稲井さんから勝利報告

  集会の主催者である郵政ユニオンの倉林さんは、
  「郵政公社・民営化に向けて、連合二労組(全逓・全郵政)の協力の下で各種合理化施策が加速しており、要員政策では二〇一〇年までに郵便関係職員の四三%が非正規雇用化される。
  こうした中で、非正規雇用労働者の雇い止め争議は仝国に広がっている。稲井さんの勝利をもって正規、非正規労働者を問わず、闘いの新たなスタートとしたい」と開会の挨拶。
  郵政官僚と全逓労組役員の天下り企業である日逓資本と闘い抜き、昨年、郵政全労協日逓支部を結成し、支部長となった稲井さんから、復職までの闘いの取り組みの報告がなされた後、
  「日逓資本は『外圧論』や『事業危機論』を唱え、昨年四月、『収支改善施策』を打ち出し、労働条件の一方的不利益変更を実施してきた。これによって年間一〇〇万円強の減収と労働強化がもたらされた。
  こうした中で、近畿各地の日逓の正規雇用労働者二六人が、期間臨時社員の闘いに続き連帯し、日逓資本を
告発、不利益変更取り消しを求める裁判を提訴した。
  年間休日の七日削減、手持ち時間を休憩時問に換算して超勤手当を不支給、深夜勤加算時間の廃止などを内容とする『収支改善施策』は、全逓の日逓対策部中央本部が多数の組合員の声を無視してそのまま受け入れてしまったもので、当然にも無効だ」として、ともに闘う体制をつくり上げていかなければならないと闘いの決吉峯述べた。

  画期的な勝利だ

  続いて、東京地評の小野寺さんは、
  「労働組合の運動は難しくはない。賃金、権利、労働条件を保障することだ。郵政の反マル生闘争を経て四・二八処分が出され、全逓の労使協調路線の推進によって、この三点がぶち壊されてきた。雪印や日ハムの問題も含め、企業経営がひどくなっているのは労働組合がないからだ」と連合労組を痛列に批判し、郵政における様々な闘いをさらに大きく広げていく必要があると訴えた。

 中小労組政策ネットワークの平賀さんからは、
  「労働力の多様化の中で、日本の企業社会の差別構造は細分化されてきた。同じ職場で働いている労働者に目を向けた稲井さんの闘いは大きな励ましになる。ゆうメイト、非正規労働者の雇用増大の中で賃金、権利、労働
条件の維持・保障に向けた協同の闘いがあってはじめて組織拡大につながる。郵政全労協の闘いは労働運動総体のありようから見て大きな成果に結びつくのではないか」と激励の挨拶があった。

  労働情報の江藤さんは、
  「稲井さんの雇い止め解雇が無効とした最高裁の判決は画期的な闘いだ。労働情報誌で『郵政内で前進する非正規雇用労働者の闘い』を掲載してきたが、今後もゆうメイトや非正規労働者の闘い、組織化への取り組みなども含め、現在争われている目逓本務者の『不利益変更裁判』も誌面でフォローしていきたい。本務者と臨時者が連携して闘う意義は大変大きい」と情報誌からの支援を述べた。

  引き続き、東水労の小松さん、ビデオプレスの佐々木さん、ユニオン東海の池田さんから各々、闘いの報告と支援・連帯の挨拶があった。

  非正規。関連労働者との連帯を

  集会の最後に、郵政全労協議長の棣棠さんは本集会のまとめとして、
  「公社化法案は、公共サービス=ユニバーサルサービスをかなぐり捨て、営利第一=民営化に大きく舵をとった。
  大労組は経済不況の中で、企業防衛を第一義として労使一体となって合理化を推進している。本務者の定員削減と非正規労働者の雇用増大は、賃金、権利、労働条件の低下を強制している。
  この一方で、特定局制度や天下り・ファミリー企業問題には一切手をつけず、依然として郵政官僚と族議員の利権は確保されたままとなっている。
  また、郵政の本年度の事業収益が黒字決算となったが、郵政の諸合理化施策によることにとどまらず、関連企業で働く労働者へのしわ寄せもその要因のひとつとして挙げられるのではないだろうか。
  私たちの今後の闘いのあるべき姿は、いま、日逓の本務者の『不利益変更裁判』が臨時社員と連帯して闘われていることが指し示していると思う。
  郵政全労協は非正規労働者、関連企業労働者との連携、組織化とともに、社会的運動への領域拡大、郵政労働運動の責任組合としての挑戦を続けていく」との力強い決意表明を行い、会場の参加者の拍手の中で日逓闘争勝利・首都圏報告集会を終えた。

  その後場所を移し、稲井さんを囲んで祝勝会。参加者は勝利の美酒に酔いしれた。
 
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  郵政公社法、成立の問題点      (02/11.13)
 


  「日本郵政公社法」(「公社法」)「民間業者による信書の送達に関する法律」(「信書便法」)及びそれらに関連する施行法等が国会で成立し、二〇〇三年四月一日より施行されることになった。

  公社法及び信書便法は、政府提出の法案が一部修正された。信書便法で郵便局の設置義務を「郵便局の設置」とだけあった条文が「あまねく全国における設置」となり、国庫納付金(民間企業の法人税等)についても納付基準が一部緩和され、積立金増加額の一部を納付するとなった。
  また、出資既定が追加され、事業の競争に対応するため他の事業に出資できることになる。極論すれば、郵便ネットワークの拡充に必要であるという理由から、コンビニの経営に参加することも可能となるのである。これは事業の健全性確保のためとして追加されたが、より一層民営化を促進することにつながるであろう。
  さらに、規定権益を守ろうという意図が見え隠れするという問題点もあるが、今日まで培われてきた地域と密着した郵便局の役割維持を強く望む声も反映し、公社法等に対し、「付帯決議」もなされ、
  (1) 地域社会におけるコミュニティ機能の中核を担うことを可能とするため、郵便局ネットワークの有効活用を推進。
  (2) 郵便ネットワークが現在と同水準に維持。
  (3) 公社の出資については透明性の確保。
  (4) 盲人用郵便物の無料取扱い、心身障害者のための政策的軽減料金の維持に特に配慮。
  信書便法については、
  (1) ユニバーサルサービス確保に必要な措置。
  (2) ダイレクトメールも基本的に信書。信書の秘密に悪影響を及ぼすことがないようにすべき。
  (3) 民間業者によるクリームスキミングを防止するための必要な措置。
  (4) 民間業者の参入条件として概ね公社と同水準の郵便差出箱設置。
  など、ユニバーサルサービスの一定の確保を含め一二項目の決議がなされている。

 事業懇の最終報告書

  一方、郵政民営化を強引に主張する小泉首相の私的諮問機関である、「郵政三事業のあり方について考える懇談会」事業懇は、九月六日に「特殊会社」「三事業一体の完仝民営化」「郵貯・簡保廃止による完全民営化」の三案を併記する「最終報告書」を提出した。
  なお、事業懇の田中座長は「郵貯・簡保廃止による完全民営化」に絞る予定であったが反対も多く三案併記となったようである。
  このことは、小泉首相を中心とした民営化強硬論者の目的が明確になっていると言え、結局は、事業の民営化が利用者・住民のためではなく、民間金融機関のための郵貯、簡保の解体であることを明らかにしている。
  公社法等決定により来年四月から郵政事業は国営事業ではなく公社となるが、小泉首相はあくまでも公社化は民営化の第一歩と、民営化に向けて強い決意を明らかにしており、事業形態論議は公社移行で決着したのではなく、民営化を目指す動きは今後も推し進められてくるであろう。
  私たちは、国民の福祉に寄与するという公的事業としての役割、ユニバーサルサービスの確保等、社会的有用性ある郵政事業を目指す立場から、公社の問題点を逐次明らかにしつつ、民営化阻止の闘いを今後とも強化していかねばならない。

 公社移行の基本的な問題点

  公社法等について、多くの問題点があり、また、九月二七日に総務省から任命された公社設立委員による論議を通じて、具体的な公社の内容が決められていくことになっている。個々の問題点等は別途改めて提起したいと考えており、とりあえず基本的な問題点に絞って簡単に述べておきたい。

  1.公共性・ユニバーサルサービスの解体

  九八年に郵政事業の公社移行が決定されたが、その背景は、様々な利権が絡み合った民営化反対、賛成の論議の中で、政治的に決着したものであり、利用客住民にとってより役立つための事業の見直しのために決定されたものではなく、今日の公社法も効率的な事業運営のためとされているにすぎない。
  それゆえ、今日郵政事業庁が進めている企業性の追求という事業方針がより徹底され、サービスの切り下げ、企業・大口利用者優先、政策料金の見直し、人減らし・労働強化を軸とした合理化・効率化のより一層の推進、地域とのつながりを解体する職場の非常勤化等々、公共性・ユニバーサルサービスの解体へとつながることは明らかである。
 国会論議および「付帯決議」等で、地域社会でのコミュニティ機能の中核を担う等々と提起されようと、企業性の徹底した追求と地域と密着したユニバーサルサービスの拡充とは基本的に相容れないものである。そしてそれは、より
一層民営化を加速させていくことにつながる。

  2.国会のチェック機能弱体化

  公社総裁・監事の任命権、副総裁の認可、総裁・役員の解任、副総裁の解任の認可、中期経営目標・経営計画の認可、等々、総務大臣の権限が大幅に強化され、各種サービスの設定、郵便料金も公社が決め、それを総務大臣が認可し、国会に報告するとなっており、国会の権限、チェック機能はほぼ無いに等しい。まさに、総務省に
よる事業運営であり、官僚的事業運営が継続し、さらに公社による出資問題と関連して、企業との癒着・天下り
が拡大していく可能性が強まる。
 また、今日でも、郵政事業に対し住民がチェックし意見反映できるシステムは無いに等しいが、国会の機能が弱体化すれば、まったく皆無となり、何らかのチェックシステムの導入が必要とされる。

  3.地域との遊離

  総務大臣・総務省の権限強化と関連し、官僚的事業運営が拡大していく中で、地域と密着した事業運営にとって必要とされる地方への権限委譲も提起されておらず、本当の意味での地域と密着した郵政事業とはなりえず、企業性のより一層の追求・職場の非常勤化等とあわせ、地域との遊離が拡大されていく危険性が大きい。
 今日、地域住民が事業運営に参加でき、事業を共に考えていけるシステムの導入が強く求められている。それには公社でもなく、民営でもない、新たな公共性ある事業形態が求められるであろう。

  4.民営化を促進する信書便法

  民間事業の参入に道を開いた信書便法に対して、大手の宅配業者は参入しないことを表明するなど、規制が強い等の批判があるが、実態的な参入の道を進んでおり、また、「特定信書便事業」(三時間以内配達、一〇〇〇円以上の信書、四キロ超の信書)への参入も含め、競争が激化することは明らかであり、結果的に民営化を進めていく要因につながるであろう。

  さらに多くの問題点があるが、いずれにしても、今後明らかにされる公社移行の具体的施策、さらには公社後の問題点を逐次明らかにしつつ、利用者・住民の利益を守り、社会的有用性ある事業を求めた取り組みを強化するとともに、民営化反対の闘いを進めていこう。

  追記
  私たちの公社移行時における雇 用のあり方について、公社施行法において「別に辞令を発せられない限り、施行日において公社の職員となるものとする」とされているが、その「別に辞令」の内容が明らかでないが、選別雇用は断固として阻止しよう。
                                (郵近労兵庫地協・稲岡)

 
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