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【広島】 ゆうパック課の09年繁     (01.01)
「いくら頑張っても報われる気がしないんです」

また年繁の季節がやってきた。
  一連のJPEX騒動で「広島支店ゆうパック課は消滅」と噂されていたこともあって、「もう年繁はやらんでええで!」と全員が思っていただけに、今年繁を迎えるゆうパック課職員全員のモチベーションは上がらなかった。
  加えてベテラン期間雇用社員の何人かがこの騒動の中で職場を去り、不満をくすぶらせたまま迎えた年繁でもあった。
  示された年繁計画も、元々興味も湧かなかったが、予想取扱物数対前年比85%に対し配置人員計画80%と、人減らしが目的かと思わせる数字が並べられ、計画の中身を検討する気にもならなかった。

フタを開けてみれば、案の定、昨年のゴタゴタの繰り返しで、JPSはこの一年間一体何をしていたのか思うとまじめに仕事するのがバカバカしくなる。
  改善点がまったくない訳ではないが、物数が減ったという割には処理できない物が減る訳でも無く、相変わらず「当日午前配達希望」表示のあるゆうパックやEMS(条約により国内速達と同等の扱い)がローカル2号便(昼の運送便)に回されていた。その一方で「物流センター差し出しのものは最優先に」と、直接管理者自身がやかましく言われるものに対しての互礼周知が繰り返された。

また例年のごとく、狭い広島支店の発着場は無茶苦茶な運送便の集中で大渋滞を引き起こした。
  夜間、バスがまだ運行している時間にも局前のバス停付近にトラックが並び、深夜には発着場にも入れないトラックが隣のバス停まで並んだそうである。
  屋内でも、集中して到着したパレットの保管場所も無く、設置された防火シャッターの真下にはパレットが溢れ、消火栓の前にも物が置かれ、万一火災でも発生したら、連日TVのワイドショーに取り上げてもらえる状況になること間違いなしであった。
  地域への配慮や労働安全などは広島支店の管理者には意識の片隅にも無いようだ。

ボーナス支給後の12月第3週、ゆうパックの取扱量はさらに増えローカル2号便に回されるゆうパックは半端でない数に上ったが、ローカル2号便の増強計画は不十分なままで、運送便に残らず積み込むために連日パレットの積み合せをしなければならなかった。
  ゆうパック係はローカル2号便発車時刻まで区分を続け、発着係は発車時刻を過ぎて初めてトラックに積み切れないパレット数を把握し積み合わせ作業に入るため、ほとんど毎日、20~30分遅れで2号便が出発した。地域の統括支店が毎日30分遅れで送達しても各支店・各配達センターに問題が生じないのであれば、来年からは是非ともローカル2号便を30分遅れで設定して欲しいものである。(JPSさん、そこんとこヨロシク!)

しかし、そうした諸々の問題には目もくれず、かといって、連日数十台にものぼる未処理パレットを区分するための人員を措置するわけでもなく、店長は副店長らを引き連れて、朝からゆうパックの手区分スペース(主にデパート・物流差出のゆうパックを区分している)で昼のローカル2号便の差立までの間、短期アルバイトの人たちと一緒にゆうパックを区分していた。(あんたらの時給、ナンボや?)
  我々には理解できない行動だが、今の御時世、人件費削減はそんなに「手がら」になるのだろうか?

法令違反の上に成り立つ運送業務

同じ12月第3週、広島県内の高速道路で郵便車炎上のニュース。エンジンの不具合が原因だったとか。
  これは決して不測の事態ではない。我々、発着業務に就く現場労働者は、いつかこのような事が起こるという予感は持っていた。
  郵政が輸送費をケチり、日逓や高速(現:日本郵便輸送)が下請運送会社に郵便輸送を丸投げし始めた頃から、スクラップ寸前のトラックが郵便局の発着場に出入りするようになった。発着場でエンジンのかからなくなったトラックを数人がかりで押したこともある。
  買い叩かれた安い輸送費で請け負う国内運送会社の置かれた状況は「異常」という他ない。

しかし、この厳しい運送業界に働く輸送労働者は、トラック以上に疲弊している。
  あるローカル臨時便(地域内の比較的近距離の繁忙期間中だけの郵便・ゆうパック運送便)の運送を請け負った運送員は、朝の4時頃から夜の9時頃まで毎日一ヶ月間休みなしにトラックに乗務していた。便間のわずかな時間に仮眠し、家に帰れば寝るだけの生活だそうだ。
  当然、家庭生活は成り立たない。法令にも違反している。2人で交代して乗務すれば済むのであるが、分け前が減り生活そのものが成り立たなくなる。
  これがトラック運転手の現実である。

ついでに言うと、東京・広島間の運送便は、首都高速の渋滞ロス(30分)を考慮した上で「12時間30分」で運行するよう設定されている。
  東京・広島間の正確な道のりは知らないが、JRの営業キロでは894キロとなっており、900キロ近くある。運送経路のほとんどが高速道路走行ではあるが、一般道を含む全行程を平均時速80キロで走ったとしても11時間はかかる距離である。
  どの便も一人乗務で、8時間を越える労働のため1時間の休憩と、法令による4時間につき15分?の休息を取れば、首都の渋滞も踏まえ、当たり前にやっていたのではまともに着くダイヤではない。当たり前にやらないから実現するダイヤなのだ。(営業と同じ。)
  タコグラフを搭載した日本郵便輸送のトラックで運行させれば、たちまち「お上」の改善命令をもらうことになるだろう。
  そもそも、法令違反の上に成り立っているのが「ゆうパックの翌日配達」であることを付け加えておきたい。

11月だったか、郵便を運ぶトラックが積載重量オーバーで検挙され、本社が「パレット重量300kgまで」との指示を出したにも関わらず、現場では一向に改善されないばかりか、年繁に入り益々重量化するようになった。(300kgのパレットとは、パレットの自重が約80kg、30kgの米袋7個だけを積んだパレットがこれにほぼ相当する。)

本社は無責任に指示を出すだけで、現場に対し何も手当てしないのだから無理もない話である。
  現場が実際に、例えば米袋7個だけ積んでパレットを締め切って便を編成するようなことを始めたら、輸送力は即座に不足し、輸送費を削られ無駄を削がれた郵便輸送会社も突発臨時便をあちらこちらに何便も走らせる体力はなく、多くの郵便・ゆうパックが積み残しになってしまう。「パレットに積めるだけ詰め込んで出す」以外に完全結束する道はない。
  現場職員は道交法違反と知りつつ積載オーバーをやらせている訳で、ある日の互礼で「積載オーバーの恐れがあると判断したら12パレット積載できる4t車に8パレットしか積まなくても良いか?」と質問したら、管理者は「当然です」とは答えず「いや、それは…」と返事に窮したのである。
  管理者でさえこの臆病さである。実際にトラックへの積み込みを指示する期間雇用社員たちに「厳罰」のリスクを背負ってできることではない。
  現場レベルでは法令違反を修正できないほどこの会社は完全に壊れてしまったようだ。
  JR西日本のような重大事故が発生する前に本社取締役クラスの意識改革をしておかないと取り返しのつかないことになるだろう。

12月第4週、年賀の配送始まる。しかし相変わらずゆうパックの2号便回しは続き、2号便への年賀搭載は不能。のみならず、2号便増強の運送便が一時的に打ち切りになっている。(22日23日)一部のゆうパックが3号便へ…。
  何ちゅうザル計画!現場責任者も減らし過ぎて計画の瑕疵をチェックする機能も持ち合わせていないのだ。
  各支店から「年賀」の催促!「昼の便で送ってくれんと困る!」知るか!支社か本社の輸送に言わんかい!
  この頃、店長は、今度は年賀フロアで時給800円の仕事をしているとか…。

ゆうパック課のある期間雇用社員がつぶやいたひと言。
  「いくら頑張っても報われる気がしないんです。本当は超勤なんかしたくないんですが…。」
  彼は、実績ゼロの多くいるゆうパック課の中でそれなりの営業実績も上げていた。

[広島支店・民の声]