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怒りの年賀、2010       (02.02)
個人責任の押しつけ、ノルマの押しつけに辟易

<誤配の責任押しつけ>

09年年賀から年賀配達は本務者のみで行うとした。
  本社が出した年末年始業務運行マニュアルなるものによると「例年、年末年始、特に年賀状の誤配の苦情が多い」ためだという。そして今年のマニュアルにはさらにこう書かれている。「昨年実施したこの施策により、誤配苦情が激減し、かなりの効果が見られたため、今年度においても実施する。」とある。

誤配の責任はすべてアルバイトにあるというのか。現場の業務量を無視した人員配置をして無理な業務運行を押しつけ、満足な通区訓練もしないまま現場に放り出した会社の責任はないというのか。
  社会通念上も会社として行っている事業である以上、担当者ではなく会社に責任があるのは当然だろう。しかし郵政各社は担当者が悪いの一点張り。お得意の責任の押しつけ以外の何物でもない。

しかし実際の現場ではアルバイトによる配達によって辛うじて年繁業務が回ったのである。否、平常時においても非正規職員なしには業務が回らない。
  具体的にはある支店の場合、通常1区あたり本務者1名アルバイト2名の3人で受け持つところ、年繁期は各区2~3名のアルバイトを増やしている。元日の年賀配達では各区1~2名のアルバイトを休ませて、その分を残りの者に割り振るという形で年賀配達を行ったというものであり、通常期の配達態勢で対応したというわけだ。

もちろん、アルバイトだから誤配が多いというわけではないし、本務者だから正確だということでもない。誤配はあくまでも「ヒューマンエラー」の結果に過ぎない。したがって、ついでに言うならば会社の誤配をした者に対する「つるし上げ」「厳罰、処分乱発主義」が功を奏して誤配が減るということは絶対にない。

様々な業界はこの「ヒューマンエラー」をいかに減らすかということに頭をひねっている。しかし郵政各社はすべての責任を労働者に押しつけ、原因の究明や工夫の機会を自ら放棄している。
  相変わらず体裁だけ整える現場管理者と、嘘の報告を鵜呑みにしてアルバイトに誤配の責任を押しつけることで満足する本社経営部門の思惑が一致するのか、迷惑なのは現場労働者と利用者に他ならない。

<ノルマ達成しなくてもペナルティーはない!?>

北海道新聞北海道新聞社は昨年12月6日の朝刊で年賀はがきの自爆営業の実態について第1面トップ記事で報じた。記事は事業会社社員について書かれているが局会社においても事情は同じである。むしろ事業会社も局会社も実態はもっとひどいと誰もが感じた事だろう。
  支部内では、管内唯一の金券ショップが釧路中央局のすぐ前のスーパーにあり、関係者が売りに行く実態は新聞記事のとおりである。
  ここでは年賀はがきに限らず切手、はがきとも100枚までは3%引き、200枚までは5%引きそれ以上は額面の10%引きというから、知っている人は個人会社問わずよく利用されている。そこで販売されているものはもちろん正規品だ(笑)。

店主に聞いたところ、「(年賀はがきは)30円(当初35円)で買い取ってます。確認はしていませんが(売りに来る人は)郵政関係者だと思います」。 
  なぜ金券ショップ等に流れるのか。需要のないノルマの押しつけで郵政伝統の「自爆営業」が行われている実態に他ならない。

こうした事実は支社も把握しているのだが、もちろん正しい分析や解明などするはずなど無く、「あくまで販売目標。達成できなくてもペナルティーはない」などとこの期に及んでも厚顔無恥にうそを平気でつく。

現場では個人情報などお構いなしに個人別実績が張り出されている。当然に定実績者は毎日課長に呼ばれて「指導」という名のパワハラが行われる。アルバイトには強くは言わないまでもやはり「指導」が行われる。
  支部内のある支店では、課長は1万枚、担当課長、代理クラス8000枚、一般社員4000枚、非正規1000枚などノルマが存在する。

アルバイトのAさんは「(年賀状の予約が無い状態で)課長に呼ばれて、『あなた方の給料がどこから出ているのか考えて欲しい』といわれた」と証言している。
  社員のBさんも「親、兄弟、親戚はいるんだろう」と身内に押し売りしろと言わんばかりの言われ方をしたという。  ところがいざ親戚などの遠方の顧客に販売するとその発送費用は個人負担しろという会社の態度だ。
  これに対して局会社は「自局から行ける範囲内での営業」との見解。「ノルマ達成しなくてもペナルティーはない」という人をバカにした発言に共通するものがある。

そもそも、釧路市は住民基本台帳人口で18万人ほどなのに、釧路市内で局会社、事業会社含めて年賀状のノルマが300万枚強もあるのだから、需要、実需などは全く考えていないのだ。売れ残って当然だし、売れるはずがない。
  年賀状はもちろん、物販などは1円も会社の利益になっていないことはすでに明らかとなっている。
  何の根拠もなく会社の利益のためだと駆り立て、平気で嘘をついてまで労働者を追い詰める会社と管理者の見識を疑う。

(釧路 伝送便通信員H)