トップへ
Headline10

【東 京】
月給制登用不合格―苦情処理会議へ       (03.01)
闇の中に葬り去られる不採用理由なんて許せるか!

郵政民営化以降、3回目の月給制契約社員登用試験が昨年末行われました。
  私たち郵政ユニオン東京北西支部王子分会のY組合員が他の3人の時給制契約社員の仲間と共に受験しました。結果は不合格。所属労組でいうとJPが2名合格、JPとユニオン一名ずつが不合格です。
つらそうでした。
  受かって当然とまわりも本人も思っていましたから、落胆が手に取るようにわかりました。
  課長から告げられたその日のうちに私たち分会としては苦情処理会議の実施を求める準備を始めました。「頑張る人が報われる」・・・冗談ではありません。努力しているのに不合格にされたら私たちは黙っていません。

高い受験資格

会社の「人事管理手続」には次のように定められています。

第1章第6節 期間雇用社員の採用等
  第31条―2
(1)契約社員Ⅱとしての勤務年数が2年以上
(2)人事評価規定第15条に規定する基礎評価が「すべてできている」 作業能率100%以上 作業能率測定対象外の者にあってはスキル評価が連続する契約期間において4回以上「レベルA習熟度あり」
(3)過去6ヶ月の間に、懲戒を受けていない」

王子でみれば受験した4人の皆さんともに高い評価を職場では受けています。
  Yさんについては、私は区分台越しの隣の班で仕事をしているのですが、彼は全区通区で社員・期間社員問わず新しく採用された仲間に丁寧に仕事を教えていることに私たちの組合に入る前から感心していました。同僚への応援も行います。作業能率が高いことは作業能率測定ではっきり出ているのですから言うまでもありません。営業活動も、年賀販売の表彰を受けたばかりでした。
  これらは他の3人の皆さんも変わりません。ですからなぜ落ちたのかがわからないのです。

絶望するしかないのか

不合格者には結果しか知らされません。ですからなぜ落ちたのかだけでなく、これから何を努力すればよいのかがわかりません。
  これは非正規雇用の仲間にとって決定的な意味を持ちます。

現状の労働条件や賃金は低いままです。しかもこれから何十年働いても、人事評価によってそれがさらに下がることはあっても(闘争による大幅賃上げがない限りは)賃金や労働条件が今後上がることのないシステムになっています。受験者は時給制の中では最高額かそれに近い額に到達している人たちなのですから。
  それを突破する道に入ろうと受験して、落とされ、今後の課題も知らされないのなら絶望するしかありません。

就業規則ではなにかエキスパート社員など新規の採用とひとくくりで記述されていますが、月給制契約社員の採用は、そもそも時給制契約社員にとってのその登用制度が正社員登用への登竜門になっているものです。ですからシステムとしては一貫した人財育成のひとつの段階だと捉えられるべきものです。
  パートタイム労働法は第19条で苦情処理を規定し、対象となる苦情に「通常の労働者への転換を推進するための措置」をあげています。
  そして「通常の労働者への・・・とはパートタイム労働者からいわゆる契約社員へ転換する制度を設け、さらに契約社員から正規型の労働者への転換をいう」と厚生労働省の指針は示しています。
  ですから、一般的に公募した採用試験とは区別されなければなりません。
  「不合格です」の一言ですませられたらたまりません。

苦情申告書の提出

王子ではこれらに加えて、手続き上のあやまりもありました。以下のような申告書をYさんは提出しました。

1. 人事管理規定第29条には「入社希望者のうち、採用されない者に対しては選考結果通知書を交付する」とありますが、私には交付されていません。

2. 期間雇用社員就業規則第2条(3)には「月給制契約社員(社員のうち、高い知識・能力を発揮して支店等での一般的業務に1日6時間以上従事し、月給制で給与が支給されるもの)として採用された者をいう。」とあり、同じく(4)「時給制契約社員は(社員のうち、支店等での一般的業務に1日6時間以上~)~」と対比しています。
  また、人事管理規定第29条には「~適格と認めた者」とあります。私は、日常の業務において、作業能率・他の社員への援助指導・営業活動等で実績を積んできたのであり、「高い知識・能力」「適格」という基準がどのように適用されたのか全くわかりません。
  1月27日に第3集配課長から不合格を告げられたとき、理由をうかがいましたが、「合格か不合格かしかわからない」と言われていました。

3. パートタイム労働法第13条には「事業主は、その雇用する短時間労働者から求めがあったときは、~措置を講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たって考慮した事項について、当該短時間労働者に説明しなければならない」とあります。
  しかし私にはなにが考慮されて不合格になったのか全く説明されていません。ですから、今後なにを努力すれば月給制契約社員になれるのかがわかりません。

 苦情処理制度を活用する

今号が出る頃には何か進展があるかと思いますが、これを書いています2月20日段階ではまだ今後どのようになるかわかりません。
  苦情処理制度は労使関係協約で定められていますが団交協約と同様に「人事権の運用など、人事権者等の裁量行為に属する事項」については対象から排除されています。
  しかし「ただし、労働協約、就業規則等の基準の運用に当たって、不当に利害を侵害されたと客観的に認められる場合は、苦情処理で取り扱う」また「日常の労働条件に関係のある法令の適用に関する苦情」も対象にしています。
  どうなるか微妙ですが、会社が門前払いするのも難しいと思います。

苦情処理は制度なのであり争いではありません。JP労組はどうするのでしょうか?王子では確認していませんが、自組合員の「推薦状」の存在は本誌でも出たとおりです。でも対ユニオンや対郵産労・未組織には意味を持たせたとしても自組合員しかいないところではどうするのでしょうか?役員が評価者にでもなったつもりでしょうか?
  関西のある支店ではもったいぶって「推薦状出しといた」と言われていた方が、不合格になった即日JP労組を脱退したそうです。あたりまえです。
  私たちは、闇の中にある登用制度に光の穴をあけるよう最善をつくしていきたいと思います。

(郵政ユニオン王子分会倉林浩)