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何年雇用保険を払っていても適用除外!    (05.19)

電話で相談が入る。若い女性の声だ。
  4年近く組み立て期間雇用社員として働いていた。去年3月の契約更新時、それまでの4時間雇用から3時間雇用へと強制的に変更を告げられる。いやなら辞めろといわんばかりに。変更された条件をのむしかなかった。

この4月、肩に腫瘍が見つかり治療のためしばらく仕事はできないと医者に告げられる。そのことを課長に報告すると、もう仕事はできないだろうと、自己都合退職を申し渡される。病気になったのは自分のせいではないと思いつつも、いわれるままに退職届を出す。
  でも悔しい。なぜ辞めなければいけなかったのか。
  最初の相談はそこから始まった。

悔しさはよく分かる。労働組合で対応しましょう。しかし、自ら退職届を出した後では、正直困難な取り組みになる。辞める前に、早い内に連絡を頂ければまだ何とかなったかも知れない。今からだと、最悪裁判まで考えないと・・・。

「裁判なんかできません」「おかしくないですか?私が悪いのですか?」「私のような方は他にもいらっしゃいますか?」「ゆうメイトはいっぱい泣き寝入りをしているのではありませんか?」

その通りです。相談者が悪いわけではありません。他にも同様な相談をいっぱい受けています。
  ただ、とりあえず生活を優先しなければなりません。ハローワークにいって雇用保険適用の手続きを行ってください。

その後連絡が入る。
  「雇用保険は出ないっていわれました」
  え?、だってずっと払っていたんでしょう?そんなはずは・・・。
  私も直接ハローワークに尋ねてみた。
  雇用保険適用条件には「離職前2年間で12ヶ月の支払い」という条件がある。3時間雇用になって12ヶ月をわずか数日過ぎてしまっていた。それ以前に何年雇用保険を支払っていても、その後継続して働いていても、3時間雇用が12ヶ月を1日でも過ぎると、資格喪失になってしまう。
  「これまで支払ってきた保険料はどうなるのですか?全く無駄になるのですか?」
  「制度が変わらない限りどうにもなりません」

組み立て期間雇用社員さんは去年あたりから一斉に3時間雇用に変更され始めている。これまでも松戸南支店の事案を紹介してきたが、これはほぼ全国的な傾向だ。
  雇用保険は会社との折半。会社はこれを支払いたくないばかりに一方的なリストラを進めている。しかし実態は3時間では終わらず状態的な残業が続いているところも少なくない。
  週20時間が雇用保険適用条件だ。残業によって実態として週20時間を超えて働いているときには、松戸南支店の例のようにハローワークから指導が入る可能性がある。

「残業はありませんでしたか?」
  「年末は毎日のように残業でした。残業代も支払われています」
  「そのことを再度ハローワークに・・・」
  「もう嫌だ、たらい回しにされるのは。私が悪いんですか?」

彼女は必至に他の支店の状況を知りたがる。自分だけが不当な仕打ちを受けているのではないか。そうではなく、他にも似たような事例があるのなら何で問題にならないのか。社会的な問題になぜならないのか、と。

怒りが受話器の向こう側から伝わる。
  私に怒りをぶちまけても解決にならないと思ったのか、支社や本社の人事部へ問い合わせるという。
  思いっきり怒りをぶつければいい。解決にならなくとも、気の済むまで会社に怒りをぶつければいいと、そう応えるしかなかった。

その上で、会社と正面切って闘うのがしんどいなら、ここは気持ちを切り換えて新しい職場を探すしかないと。

会社と正面切って闘うというのならば仲間と共に支援を惜しまない。しかし、会社と正面切って闘える人間なんてそうはいない。その足下を見越してこそ会社は弱いものから順に切り捨てにかかる。

「新しい職場が見つかったらまたすぐに連絡して。頼りになりそうな労働組合を紹介できるかも知れないから」

(多田野 Dave)