「ひげ・長髪」を理由とした不当評価は裁量権を逸脱
Web伝送便上でもたびたび紹介してきました通称「ひげ裁判」。その控訴審の勝利判決の報が届きました。
これまでの「ひげ裁判」の記事
・「ひげ」を理由にパワーアップ研修 (09/04.01)
・「ひげ・長髪」へのマイナス評価は違法 (10/04.07)
・ひげ裁判勝利判決を勝ち取る (10/04.27)
「ひげ」裁判は本年3月26日に神戸地裁で・原告・芝さん(神戸・灘支店)の勝利判決。この判決を不服として、3月30日に控訴人(被告)会社側が大阪高裁に控訴しました。
闘いは大阪高裁に移り、6月30日に控訴審の第1回の審理が行われて以降、裁判所から「和解」勧告、その後和協議が不調となり、10月27日に大阪高裁第82号法廷での判決となりました。
この判決にはMBF(裁判闘争を支援する有志の会)を中心に、郵政ユニオン、ひょうごユニオン、現役、OBの郵政労働者が参加しました。
この日は、傍聴席は満席で、入れきれずフロアーで待機する支援者がある中、判決の13時15分を迎えました。
緊張感が張り詰める法廷では、小林一雄裁判長から主文(1)本件控訴を棄却する。(2)控訴費用は控訴人の負担とする。本件付帯控訴についても被控訴人(原告・芝さん)の主張が認められ、会社側に52万円の支払いを命じると言い渡されました。
この判決でも「長髪とひげは基本的に個人的自由で、全面禁止する合理性は認められない」とし、人事評価で制約するのは裁量権範囲は逸脱しているとの判断が下されました。
芝さんの「勇気」と「決意」があってこそ勝ち取れた判決であり、それを支えた職場の仲間と地域労働者の団結とみんなの力で勝ち取った判決です。
そして社会的ルールを守らなければならない会社側に猛省を促したい。「身だしなみ基準」の撤廃を早急に行うべきです。
その後の懇親・交流会の席上では、各参加者から芝さんへの「激励」と想いが語られ、原告・芝さんからは、「99パーセント勝利だとの想いはあった。1パーセントの不安があったが・・・。ここに至ったのは皆様の支援があったからで、これからも闘い続けたい。」と決意が述べられました。
芝裁判報告報告集会
日 時 : 11月9日(火) 18時30分
場 所 : 神戸勤労会館405号(JR三ノ宮下車すぐ)
主 催 : MBF有志の会
(報告:濱口克己)
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(参考)
損賠訴訟:ひげで手当減額、2審も賠償命令 (毎日新聞 10月28日)
神戸市内の郵便局に勤める職員が、ひげを剃(そ)らないことを理由に低い人事評価を受けたとして、減額された手当を支払うよう郵便事業会社(東京都)に求めた訴訟の控訴審判決が27日、大阪高裁であった。小松一雄裁判長は支払いを命じた1審・神戸地裁判決(今年3月)を支持し、会社側の控訴を棄却。慰謝料など計約52万円の支払いを命じた。
原告は神戸市灘区の芝英機さん(58)。芝さんの外見が「顧客に不快感を与えるようなひげ及び長髪」を禁じる社内基準に抵触するかが争点だった。
会社側はインターネット上の調査を基に、「ひげに抵抗ある人は多い」と主張したが、小松裁判長は「顧客が長髪やひげについて一律に不快に感じると認める証拠はない」と退けた。
そのうえで、会社側の低い人事評価について、「長髪とひげは基本的に個人的自由で、全面禁止する合理性は認められない。(人事評価によって)制約するのは裁量の範囲を逸脱している」と判断した。
判決後、芝さんは「判決を聞いてうれしかった。もう上告しないでほしい」と話した。一方、郵便事業会社広報室は「詳細な内容は把握していないが、判決理由などを検討し、適切に対処したい」とするコメントを出した。【日野行介】〔神戸版〕
ひげの社員、二審も勝訴…賠償額は増額に (スポーツニッポン 10月28日)
郵便事業会社に勤める神戸市の男性(58)が、ひげを伸ばしていることを理由に手当を減らされたのは違法として損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は27日、「顧客の意識や好き嫌いは多様化している」として、男性の勝訴とした1審判決を支持し、同社側の控訴を棄却した。1審神戸地裁は賠償額を約37万円としたが、この日の判決はカットされた手当分も認め、約52万円に増額した。判決で小松一雄裁判長は「ひげの全面禁止に合理性はなく、制約すれば私生活にも影響する」と述べ、同社の人事評価を裁量の逸脱だとした。同社は「判決理由を検討し、適切に対処したい」とコメントしている。
