トップへ
Headline 2011

原発危機、腹をくくって怒りを結集しよう    (03.28)
社会の構造を根底から覆していこうという想像力の結集を

いたずらに危機を煽りパニックを引き起こしてはいけない。管理する側は当然そう考える。しかしテレビに入れ替わり立ち替わり現れる「専門家」達が安全だと強調すればすればするほど、そのうさんくささが立ち上ってくる。人々はだんだん疑心暗鬼になりさらに不安を増幅させるようになる。正確な情報は本当は隠されているのではないか。
  東電の二転三転する大本営発表がさらに追い打ちをかける。たぶん、現場の想像を超える困難さは、東電からその当事者能力を奪いつつあるのではないか。当事者でいてもらわないと困るだろう!という周りの糾弾になんとか未だ持ちこたえているという状況ではないのか。

今日現在までに明らかになってきたこと。
  28日付け報道によると原子力安全・保安院は11日震災直後にも炉心溶融を予測していたという。24日、3人の下請け労働者が被爆したことで明らかになったタービン建屋地下に溜まった水から検出された放射性物質の種類によって、その可能性はほぼ確実となった。少なくとも各原子炉炉心や格納容器には「穴」が空いていて、そこから高濃度放射性物質がすでに二週間以上にわたって放出され続けていたことは明らかだ。決して環境に放出してはならない物質であったはずだ。
  その量はまだチェルノブイリ原発事故で放出された量の約2割という海外での「試算」もあるが、以下のような指摘もある。

「たとえば、昨夜(23日)のIAEAのウェブサイト情報によれば、汚染は原発から58キロ範囲にまで広がっているという。このレベルはチェルノブイリの立ち入り禁止区域のレベルの2倍になります。チェルノブイリの立ち入り禁止区域は30キロだった。既にこのレベルで大きな事故になっているわけです。」
  (24日、PressTVとクリス・バズビー教授とのインタビュー http://www.presstv.ir/detail/171460.html

たんぽぽ舎等による連続した緊急講座や集会によって現状を分析した報告によると、放射性物質の放出を最終的に封じ込めるようになるまでに一体どれくらいかかるのか、少なくとも数ヶ月はかかるのではないかという。写真や映像で見る原発建屋の破壊状況を見る限り、先のクリス・バズビー教授も「私は祈ることしかできない」と言っている。

その間、土地も水も海も、汚染され続ける。

28日、原子力安全・保安院発表。福島第1原子力発電所の5、6号機の放水口付近で、通常の1150倍の放射性ヨウ素を検出したことを明らかにした。濃度限度の1150倍のヨウ素131を検出したという。
  同日、ロイター電。米東部マサチューセッツ州の保健当局は27日、福島第1原子力発電所の事故によって放出されたとみられる微量の放射性物質が、同州内で先週降った雨から検出されたと明らかにした。

空気と海に国境はない。世界はこの極東の島国が今後どのような推移をたどるのか固唾を飲んで見守っている。

今後、私たちは汚染された土地を耕し、汚染された海から捕れた魚介類を食べ、汚染された水を飲み続けなければならないだろう。
  腹をくくらなければならないのだ。
  逃げる所などどこにもない。
  子供たちの未来を根底から脅かした罪を背負いつつ。

もちろん、この落とし前はきちんと私たちの手でつけなければならない。
  子供たちの未来を奪い脅かした、この世界の構造を根底から変えなければならないのだ。
  今は、私たちは被災者の支援に全力を尽くそう。同時に現在稼働するすべての原発の即時停止を求めよう。
  怒りを拡散させてはならない。怒りを深く溜めておこう。社会を、世界を根底から変えていくために。

(多田野 Dave)