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Headline 2011

役立たずのコンプライアンス内部通報窓口    (05.20)
現場の責任者にたらい回しするだけ

内部通報窓口。日本郵便が以前発行した「コンプライアンスハンドブック」。私の所にあるのは07年10月発行となっている。
  持っている方は記憶があると思うが、その最終ページには、内部通報窓口のメールアドレスを記した印刷物があとから追加して貼り付けられた。
  このアドレス自体は以前から存在していたもので、私もメモ書きにしてずっと保存してあった。
  存在はするが現場周知はほとんどなされていないので知らない人が多かったと思う。ハンドブック発行と共にこのアドレスが貼り付けられたのは一歩前進だろうと思っていた。 労働相談の対応時、私もこの制度の活用を勧めることが少なくない。ただし、以下のような注意を必ず申し添えるのを忘れたことはない。

コンプラ内部通報窓口を活用するに当たっては注意する必要があります。相談内容が現場管理者に筒抜けになることがあり、その為にかえって不利益を被る恐れがあること。できれば事前に労働組合等のバックアップを得た上での活用が望ましいかと。

とはいえ、このシステムが有効に活用された例もある。
  この窓口に相談するには所属支店と相談者の実名をきちんと明記しなければならないが、それさえ守れば必ず返事が返ってくる。それもかなり素早い対応がなされていた。
  返事はまず受け付け番号と共に、確かに相談を受け付けたこと。これから調査に入るから、結果については後ほどまた連絡する旨の内容が記されていた。

これだけでも相談を受け付けたという証拠が残ることになる。
  正直、ではその調査の結果はと言うと、「当該○○支店に調査に入りましたが、ご相談にありましたような事実を特定することができませんでした」といった返事が返ってくることが多い。そのあとに現場のコンプライアインス担当の者に相談するよう勧められたりするのだが、その担当の現場管理者というのがセクハラを行っている当該者であるということが、一度ならず二度三度ととあったことを覚えている。
  確かにそういう意味ではあまり使いものにならない。
  ただし先にも言ったように、相談を受け付けたという証拠は残るので、このあと労働組合などが取り組みを引き継ぐときにはなにかと活用できるのだ。
  セクハラを行った現場管理者を追放するのみならず、上部機関としての指導の問題を厳しく追及することが可能で、会社のコンプラ問題の取り組みを糺すことができる。それが今後の会社の取り組みに対して少しでも有効になり得るだろうという希望的観測を持って。

期間雇用社員さんからの相談。管理者ではないが正社員から継続的なイジメを受けていると。所属班の副班長だという。
  内部通報窓口へメールで実情を訴えた。
  返ってきた返事は以下のようなもの。

あなた様からのメール拝見しました。
  あなた様に対して通報に記載されたようなことを行っている社員がいる場合は、先ずあなた様の所属されている支店のコンプライアンス責任者に相談されることをお勧めいたします。

これだけ。
  これを聞いたときには最初私も耳を疑ったが、確かにこれだけだったという。
  先にも書いたように私がこれまで経験した例でも、最初は受付番号等が記されているものだが、それさえも無し。ほとんど門前払いだ。

相談者はとりあえず現場のコンプライアンス責任者に相談してみた。相談した内容はイジメを行っている当該副班長に筒抜けになり、かえってイジメがひどくなった。なんの解決にもならなかった。その旨再度メールをしてみた。返ってきた返事は・・・。

あなた様からのメール拝見いたしました。
  先にもご連絡したとおり、本件につきましては、支店コンプライアンス責任者にご相談ください。
  ご相談されても、何も対応を行わない場合は、その時の状況も併せて当窓口にご連絡ください。

さてさて、このやりとり、しっかり証拠とはなったが、それにしても一体何のための相談窓口なのか。以前に比べてもまた格段とその機能が劣化してしまっている。

この相談窓口のメールアドレスについては、あえてこちらでも晒すことを避けてきた。メールアドレスをネット上に晒すことの影響を私も身をもって感じているからだ。(私はもう慣れたけど(^^ゞ)。
  今もどうしようか迷っている。
  こんな役立たずのコンプラ窓口のメールアドレスなど晒してしまえなどと思ったりするのだが・・・、ここはやっぱり2chで検索してもらおうか(^^;)。

 (多田野 Dave)