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Headline 2011

寄付金付き切手営業―これじゃ震災便乗ビジネスだ!    (08.03)
営業尻叩きが高じて郵便法違反と新聞沙汰になった郵便課長も

寄付金付き切手25日の朝礼で一斉に東日本震災救援のための「寄付金付き切手」の営業活動をする旨の周知が行なわれた。
  80円切手に20円の寄付金を上乗せした切手シート(10枚で千円)の事で、呉支店割り当て910セットの完売を目指し、集配では携行販売も行なうというもの。

違和感を持った人も多かったであろう。今回の震災救援のために多くの企業が「企業の社会的責任」からこうした事を行なっているが、大半は商品の値段はそのままで、収益の一部を義援金に回すというものである。
  つまり企業の持ち出しで支援を行なうというもの。
  ちなみにヤマト運輸は「宅急便1個に付き10円の寄付」を行なっている。
  ところが寄付金付き切手は郵政の持ち出しはゼロなのだ。

これまでも「寄付金付き年賀状」などがあったが、あくまで購入者の善意に期待するというものだった。今回のように、売り出すだけでなく完売を目指して営業を行なうというのでは、震災救援を口実にしたビジネスである。
  寄付金部分は郵政から救援団体を通して被災者に渡るのであろうが、その際に「郵政からの義援金です」と言えば詐欺である。
  また、寄付金を募る場合はどの様に被災者に渡すのか、例えば赤十字を通してという事を明記するのが常識になっているが、それが明記されていない。
  郵政が懐に入れるのでは、と疑われても仕方ない。

あなたに言われたくない

人の不幸につけ込んで、切手の売り上げを伸ばそうとの魂胆は、いかにも浅ましい。
  また「社会的責任として完売は至上命令」などとの勇ましい言葉で、携行販売という営業活動を強制するのは、施策の主旨から逸脱している。
  「社会的責任」というが、それにしてはおかしい点がある。
  切手の売り出しは6月21日。何故1ヶ月も過ぎてから急に営業を言い出したのだろうか。
  6月はカモメの営業に差し障りがあるので言わなかった。カモメ営業の支社表彰が終わり、1位になれなかったから寄付金付き完売第1号を目指すというところか?
  企業エゴ・個人エゴに凝り固まった人たちに、社会的云々という言葉を使って欲しくない。

課長が郵便法違反

29日の中国新聞は、広島東支店の郵便課長が部下に、大口のハガキ差し出しを報告するように命じた事を報じた。
  言うまでもなく郵便法違反なのだが、ついに此処まで来たかと思う。
7月30日付け読売新聞  営業は必ずエスカレートし、コンプライアンスの感覚が麻痺する。
  指示をしたのが6月と言うから、大口のハガキ利用者にカモメールへの切り替えを勧めるつもりだったのだろう。
  これでは収入が増える訳ではない。数字第一主義の営業はこんなバカバカしい事を発生させる。

今回は郵便法違反だが、似たような事を会社ぐるみで行なっている。配達中に知り得た他社のメール便利用企業を報告せよと指示しているのだ。呉支店は、それを足がかりに営業をかけて「他社から奪還した」と成果を誇示している。
  公務員時代であれば国公法に違反する行為である。
  今回の事件で、会社は当該課長の処分を検討しているそうだ。
  営業のハッパをかけておきながら、コンプラ違反が発覚すれば当事者を処分して一件落着。要するにトカゲの尻尾切り。
  会社に踊らされるとバカを見る、見本のような事例。

東支店の朝礼では、支店長が弁明をしたそうだが、何を言っているのかさっぱり解らないような内容だったという。
  管理者が会社の信用を失墜させた、しかも社員に郵便法違反を指示していたのだから、社員に謝罪するのが筋だろう。

最近の営業レポートから5件の声掛けが出来なかった理由に、「物増」と記載した社員への「対面配達で声掛けが出来ないのはおかしい」という主旨のコメント。
  対面配達は取り扱いの違う10種類以上もの郵便を、日に100本以上扱う事も珍しくない。集中しないと業務事故を発生させる。仕事が解っていないのではないのか。
  ちなみに、6月22日の支部交渉の場では、「物増で5件の声掛けが出来なかった、と記入して貰って結構です」と回答している。世間はこういうのを、二枚舌と言う。
  別な社員には「声掛けで超勤になるなら課長に申し出るように」と書いてある。
  協約を知らないのでは。

(郵政ユニオン呉支部機関紙8月2日号より転載)