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Headline 2011

病弱者に対するリストラを許さない   (10.19)
雇い止めに納得できず労働審判から本裁判へ

雇い止めこの9月末、東京支社管内では1400名余りの65歳の期間雇用社員が一斉に解雇されました。しかしその他にも郵便事業株式会社は、あらゆる手段を用いて期間雇用社員を不当解雇する行為をしています。

ユニオンとうきょう(郵政ユニオン東京地本機関紙より転載)

小岩支店での病弱者の期間雇用社員に対する不当な雇い止め事案に対して、私たちは労働審判の取り組みを行ってきました。
  東京地方裁判所の労働審判官は、「雇い止め手続きに疑義があることから、当該の山下(仮名)さんに対し解決金20万円を郵便事業会社は支払うこと」を命じる審判を下しました。
  しかし、郵便事業会社はこれを不服として異議申し立てを行うことにより、同審判が失効となり裁判に突入しました。

人間であれば誰でも病気する

この裁判の争点は、原告(山下)と合意のない被告(小岩支店)側の一方的な1ヶ月という短期契約の更新の有効性の有無にあります。
  この背景には、原告が8月30日以降欠勤したことに対して被告(小岩支店)が故意に無断欠勤として取り扱っている点があり、この無断欠勤を理由として1ヶ月契約の更新を行い、同時に「勤務実績不良等」を理由とする雇い止めが行わました。
  山下さんは悔しくもうつ病が再発してしまい、やむなく8月30日以降9月いっぱい休んでしまいました。契約更新を控えて、うつ病による長期の欠勤を余儀なくされてしまいました。
小岩支店の対応  このような状況をみて被告は、毎回6ヶ月契約の更新をしていたが、今回は脱法的な契約更新、いわゆる明確に辞めさせる意図をもって短期の1ヶ月契約で更新を行い、同時に雇い止め通告を強行しました。
  山下さんはいつもどおりうつ病を発症したことを電話連絡したにもかかわらず、小岩支店は、適切な手続きが取られなかったと主張して無断欠勤扱いする暴挙に出ました。いつもなら病状が快復してから欠勤届を事後申請して承諾されていたのにも関わらずに、今回は厳正に対処するという差別的な裁量権を逸脱した行為をしました。

山下さんは正社員登用試験一次選考に合格していました!

山下さんは前回の正社員登用試験一次試験を合格していましたが、うつ病のため残念ながら9月26日の2次試験を欠席してしまいました。もし2次試験を受験していた場合、最終結果発表まで2ヶ月ありますので、その間は雇用継続をせざるを得ない状況になることから、1ヶ月契約の更新と雇い止めを同時に行うことは困難であったと推測されます。
  しかし欠席を確認した小岩支店は、慌てて9月27日付けの「期間雇用社員雇入労働条件通知書」を作成し、一方的な契約期間として2010年10月1日から同年10月31日までとする1ヶ月の「期間雇用社員雇入労働条件通知書」を作成し、また2010年10月31日までで雇用契約の更新を行わず、同日に退職となることを内容とする「雇止め予告通知書」を山下さんに交付しました。

うつ病者に対するパワハラ発言 ― 追い打ちをかける管理者を糾弾する!

切り捨ては許されない小岩支店の管理者はうつ病を患っている山下さんに向かって、「今度うつ病を発症したら解雇する」と心ない発言しました。山下さんはこの管理者の発言以降、「もう病気で休めない」と心理的負荷の強度が増大してさらに追い込まれていきました。
  うつ病による休業後に職場復帰したばかりの山下さんに対するこの上司の対応は、うつ病に対する決定的な理解の欠如によるものです。メンタルヘルスの具体的な取組みとして、管理監督者への教育研修・情報提供がまったく不十分であったことが最大原因です。
  結局はこの管理者の発言がもとで山下さんはうつ病を再発してしまったのです。

小岩支店管理者のかかる行為は不法行為に該当するもの

労働者の心の健康の保持増進のための指針これは厚生労働省が2006年3月31日に報道発表した、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」について反する行為そのものです。
  本指針は、労働安全衛生法第70条の2第1項の規定に基づき、同法第69条第1項の措置の適切かつ有効な実施を図るための指針として、事業場において事業者が講ずるように努めるべき労働者の心の健康の保持増進のための措置(以下「メンタルヘルスケア」という)が適切かつ有効に実施されるよう、メンタルヘルスケアの原則的な実施方法について定めたものです。
  事業者は、本指針に基づき、各事業場の実態に即した形で、メンタルヘルスケアの実施に積極的に取り組むことが望ましいと書かれています。いわゆるメンタルヘルス対策に関する事業者の責務が明確化されています。

小岩支店は、この管理者のパワハラ行為の管理責任を取るべきです。また東京支社人事担当者も小岩支店管理者の任命責任を併せて取るべきです。そして山下さんにきちんと謝罪するとともに本件裁判の労働契約上の地位を速やかに認めるべきです。

郵政労働者ユニオン東京地方本部はこの問題に対して最後まで弁護団と共に全力で取り組むことを宣言します。小岩支店に勤務される皆様方にもご支援ご協力をよろしくお願いします。

(郵政ユニオン東京地本機関紙10月号より転載)