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Headline 2011

年賀営業NO.1の実態―西条支店からの手紙   (11.25)
郵政ユニオン呉支部機関紙11月22日号より転載

広島県安芸西条支店の前支店長は3年の在任中に、営業成績を中国支社NO.1に引き上げた。その間、社員は営業活動に引き回され、自爆に追い込まれた。
ユニオン呉支部機関紙  その実績を買われ、今年4月呉支店長に栄転した。そして、かもめ~るの営業で再演を試みるも、労働者の反発をかい失敗。報復として10月1日、ユニオン呉支部の2名の役員を支店内集配センターに強制配転した。その直後から、同支店長は長期の病気療養に入り、支社から支店長代理が赴任する事態に。
  同支店の年賀の営業成績は「支社75支店中70位前後」となっている。健全な営業活動が行なわれている証左である。
  ユニオン呉支部は強制配転に対して、不当労働行為として広島県労働委員会に提訴した。

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西条支店の社員から、以下の匿名の手紙がユニオン呉支部に寄せられた。
  営業成績NO.1だった前支店長時代の実態が赤裸々に書かれている。
  内容を慎重に吟味し、裏付け調査を行なった結果、公表に踏み切る。裏付けの取れなかった点については、割愛した。

西条支店に勤めています

ある人から、ユニオンさんの情報誌を見せてもらって、是非話をしとかないといけないと思い、手紙にしました。
  是非聞いてもらいたいと思います。自分だけのことでなく、西条支店とセンターに勤めている全員の心からの願いです。

暗黒の3年間

前の支店長のことは、今思い出しても暗黒の3年間でした。
  「営業では絶対一番だ。一番以外は価値がない。一番でなければ西条支店には未来がない。管内制覇の次は全国制覇だ。連続制覇だ。」
  そのおかげで、私だけでなく支店の仲間やセンターの友達は、心も体もボロボロになりました。

支店の中にも、支店長に尻尾をふって出世した人や、給料が上がった人もいますが、ほとんど私と同じように年賀やかもめ、ゆうパックの販売で、毎年増えていく目標につぶされて自爆ばかりです。
  「配達中に声かけして取ってこい」と言われて営業日誌を書かされ、業務時間をオーバーするのは当然で、取るまで何回も何回も行かされたりたりと、焦って交通事故をやったり、誤配もやったりです。
  休みの日も、営業に回ってくたくたでした。

支店長は支社の偉い人から誉められて、鼻高々で得意気でしたが、私は何か割り切れないというか、うまく言えませんが、やりきれない気持ちを持っていました。
  後で聞くと、他の社員の人もそう思っていたそうです。

ゆうメイトの人には、「すべての目標をやらないと、正社員にはしない」と。支店長だけでなく、課長も言っていました。

自爆年賀

私は、配達をしながら声かけもしましたが、そんなに毎度毎度に買ってもらえないので、毎年自分で自爆して、年賀○○○枚・かもめ×××枚買っていました。
  そうでもしないと、目標が達成できずに、どんな酷い目にあわされるか、わからないからです。
  自宅の押入れに、年賀とかもめが3年分あります。どこへ持っていって換金をしてよいのかわからないので、そのままです。
  ゆうパックも売れないので、おかずっぽいものを自宅用に買って、夕食に食べたりしていました。

格安年賀はがき、みつけました

衝撃的なタイトルのブログがあったので、じっくりみてみました。
  郵便局に勤めている人が、ノルマを消化するために1枚5円引きでネット販売しているそうです。11月12日17時に完売したということです。
  ネットで見たついでに「格安、年賀はがき」と検索すると、ズラーーーっと安い年賀はがきがいっぱい出てくるではありませんか! まっ、別に驚きませんけどね。自爆はいけないとあれほど言っている会社のお偉いさん方は、何の対処もしてないのですから。

オークションなんて販売が開始されてからかなりの数、常に出品されていますし、呉や広島の金券ショップには、大量の年賀はがきが日本郵便や郵便局で買うよりも安く販売されています。
  お客さまの中にはついに「金券ショップのほうが安く買えるけえ、あんたんとこじゃ買わんよ」と言われる始末。このままノルマ達成のための自爆行為が横行してしまうと、金券ショップで買うのが当たり前になって、誰も買ってくれなくなるかもしれません。

また、郵便局の話ですが、「売上額優秀者にはご褒美、みたいなチラシか何か見て驚いた」というお客さまもいたそうです。まったくデリカシーもないし、ご褒美は以前にも指摘した「なるべく安く」という郵便法の精神にも反しています。

年賀はがきはモノですか?

年賀はがきは売れて当然の商品といいます。なぜなら、ほとんどの日本人は年に一度の挨拶として出すからです。
  知り合いが多い社員や大口を掴んでいる社員は当然沢山売れ、会社から持てはやされます。自爆で目標を達成した社員も然り。
  逆に知り合いがなく大口も他の社員に取られている社員は地道に声かけしても売れず、上司から叱責され益々やる気がなくなってしまいます。コンプライアンスを守って自爆しない社員も然り。

もともと決まった大きさしかないパイを奪い合って、何の得があるのでしょう?多く売った人が優秀な社員で売れなかった社員はそうでないのですか?
  年賀はがき販売が目標に達していない社員にも優秀な社員はいっぱいいます。誤配をしない、配達が早い、お客さまのウケが良い、面倒見が良い、無断欠席・遅刻がない等々・・・。
  よくよく考えてみれば、「年賀はがき」という商品は「はがき」というモノだけでなく、「元旦に届ける」というサービス込みで販売しています。販売した人が全部配るわけではありません。
  社員みんなで分担し合って収集・仕分・配達しているのです。販売した人だけ祀り上げるのはおかしくありませんか?
  毎年毎年、確実にあて所に配達をしているから、「今年も出そうか」とお客さまは思うのです。サービスを信頼していただいているからそう思うのであって、決して勧められたから購入するわけではありません。

誤配や事故が多く起こっていることと、年賀はがきの販売枚数が減少傾向にあることは無関係ではないように感じます。
  販売に力を入れるより、確実な業務を遂行できる体制作りのほうが「客離れ」が進まない気がします。
  真っ向サービスはどこへやら。

私の知っている他の社員も皆同じだそうです。休みの日も、知っているところへ年賀やかもめを売りに行ったりしていました。
  年賀とかもめとゆうパックを買うために、貯金も解約しました。貯金があったから借金しなくて良かったですが、他の人は借金しているんじゃないかと思います。

支店長が転勤して、「やれやれ良かった」と皆で言いましたが、今度は呉支店が大変になりますね。
  3年間の体験を、呉支店の社員やゆうメイトの人や、呉の集配センターの人たちに話してあげてください。ボロボロです。
  特にセンターの人は何も知らされずに、ユニオンさんの情報誌も知らないと思いますから、言われるがままにやらされて、可哀そうです。
  はっきり言って、JP組合は何もしてくれませんし、支店長に同調していました。全然社員のための組合ではないです。
  営業超勤つけてもらえてないのを、知っていても知らん顔です。助けてくれません。
  「時間内に売らない社員が悪い」とでも言わんばかりの態度です。

優勝カップ

前の支店長は、「一番になっていい暮らしをしよう」と言っていましたが、一番になって私たちは目標が大幅に増えて貯金がなくなっただけです。
  ご自分は出世されて栄転されました。
  年賀が一番になった時に、支店長は優勝カップを嬉しそうに抱えていました。口では何と言っても、支店長は優勝カップが欲しい(だけだ)と思います。そのために、私たちに自爆をさせないでください。

職場の噂では、支店長がユニオンさんと対決していることを聞いた一番偉い支社長は、「よくやっている。頑張れ、ユニオンを叩き潰せ。」と、直接支店長を激励したそうです。すごく喜んでいたそうです。
  ユニオンさんや社員を何だと思っているのでしょうか。
  ご自分の出世のために、社員みんなを犠牲にして、平気なのでしょうか。
  優勝カップみたいなものがあるから、それを欲しがる支店長が、無茶な競争をするんだと思います。

貯金を返して

ボーナスが下がって、もう貯金も無くなりました。自爆もできません。口では、自爆やコンプラ違反や不適正な営業はだめと、言ってますが、それをさせているのは支店長や、一番悪いのは一番偉い支社長と支社の偉い人たちです。
  ある管理者の人は、「支社が滅茶苦茶な目標を押しつけるけえ仕方ないんじゃ。やらんと処分されるけえの」と言いましたが、管内制覇とか全国制覇とか連続制覇とか優勝カップとか、本当にいりません。貯金を返してください。
  手紙でごめんなさい。ユニオンさん、頑張ってください。

(郵政ユニオン呉支部機関紙11月22日号より転載)