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会社統合で何が変わる?    (10.04)
JP労組第10回中央委員会に向けて

JP労組第10回中央委員会が10月18、19日に開かれる。
 「新たな人事・給与制度」第三次要求中間回答、別冊の分厚い付属資料が自宅郵送された。果たしてどれだけの組合員が目を通すことができるのだろうか。さらに、現場の組合役員が説明できるのだろうか。甚だ疑問で192ページにも及ぶ大冊の討議資料ある。
  分かり易い討議資料を作成すると約束しても、相変わらず開封することさえ躊躇してしまいそうな代物である。

今中央委員会の任務は
 1.新たな郵政づくりに向けた対応
 2.人事・給与制度改革への対応
 3.郵便事業の再生及び郵便局会社の中期的取組等の経営課題への対応
 4.2013春闘の基本的考え方
 5.衆議院選挙・参議院選挙への対応
  等が提案されている。

提起されているものは、どれも最重要課題ばかりである。
  しかし、中でも今後の労働条件と郵政労働運動と組織に大きな影響を及ぼす「人事・給与制度改革」については、白紙撤回させるか、その競争原理主義の内容を骨抜きにする努力が求められる。
  会社の力の入れ方から理解が出来るように、民営郵政の労務管理・労働者支配体制の根幹を築くものだからだ。能力給導入等、周回遅れ、時代錯誤のものである。
  「頑張ったものが報われる」は「努力したものが報われる社会」と同義語だ。新自由主義、資本主義の古典的発想である。努力したものの象徴である堀江貴文と村上世彰は結局、逮捕された。

「人事・給与」は会社の筋書き通り

第三次要求中間回答では、「頑張ったもの」の定義が「会社が求める期待・役割を存分に発揮し、会社に貢献している社員である」「営業成績などの数値のみでなく、仕事への取り組み姿勢、チーム内の連携・協力、人材育成の取り組みなど総合的に評価する」や、役割基本給と成果給割合を7:3から8:2に圧縮することができ、メリハリは緩和できたと評価している。
  前進回答と評価される部分は一定の到達点に達し、中央委員会後第四次要求を組み立て、その要求書を提出することで「第三次要求交渉の到達点とする」と提起がされている。 会社の筋書き通りに進められているような気がしてならない。
  積み残された「絶対評価」「原資」「渉外社員の基本給圧縮」等、前進回答への評価を見る限り今後の交渉の推移が心配でならない。

頑張った者の定義は、高齢者・病弱者・女性や、同じ仕事量を処理することにより努力を要するものへの配慮や評価は見当たらない。つまり、仕事をこなす能力の高い者のみが、応分の評価がされるという制度なのだ。
  「優秀な者」(会社が評価した者)だけが生き伸びることのできる、生産性を低下させる要素を排除する制度だ。
  優生思想に通じるものではないだろうか。郵政思想か?

人それぞれ能力には差がある。それぞれの能力に応じて会社・組織・社会に貢献すれば良いのではないのか?それでこそ、多種多様に発展してゆくのだ。
  近年、障がい者を積極的に雇用し、発展させている会社が紹介されている。社員を大切にするからこそ、会社が発展するのだという。
  「人事・給与」にはその点が見当らない。

「労働組合」が、競争原理主義に基づく人事・給与制度の導入を許してはならないと思う。そこには、労働者の団結は存在しないからだ。
  名前は「労働組合」でも、違う目的の組織となってしまうのだ。

野田総理のリーダーシップを期待

もう一つ重要なことは、昨今の情勢から「労働組合としてどう方針を立てるべきか?」という点だ。次期全国大会に向けても、今中央委員会への意見提起に於いても、早急に準備をしておく必要があると思う。
JP労組新聞号外  「国益を守る姿勢を政権与党として強く打ち出して行かなければ成らない」「野田総理のリーダーシップの発揮と民主党内の一致結束を強く期待する」「引き続き民主党を中心とする政権を支えていく」と提起している。
  「2030年代原発ゼロ」を朝令暮改し、オスプレイ安全宣言の二日後には地元無視の試験飛行を許し、沖縄へも強行配備しようとしている。さらに「集団的自衛権行使」「尖閣諸島国有化」など、自民党政権でさえ簡単には実行できなかったこれらを強引にも進めようとしている。

JP労組は保守か

野田は、本人自身も保守政治家を自負しているらしいが、改正郵政民営化法案への恩があるからといって、無原則に期待する対象だろうか?それとも「国益を守る強い姿勢」とは、「尖閣・竹島・北方四島」のことか。それは国策ではないのか?JP労組は保守か?

90年代社会主義国の崩壊、08年リーマンショック、新自由主義のグローバリズム崩壊後の次世代社会への転換をどう模索するのか?今のヨーロッパ金融不安は提起している。
  その一端として、次世代社会のエネルギー政策としての脱原発であり、沖縄米軍基地返還と日米同盟の見直し平和条約への転換であり、真の意味での社会福祉と税の一体改革である。(野田の進めようとしていることは看板を変えただけの、かつての小泉構造改革の再来だ!)
  グローバリズムからの変革が求められている危機的状況にあって、未だに前時代に固執し、どっぷりと浸かろうとする労働運動から、我々は脱皮しなければならない。
  会社統合にあたり変わらなければならないのは、我々自身かもしれない。

(山下達夫)