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郵政非正規社員の「定年制」無効裁判報告  (01.31)
第6回口頭弁論と「支える会」第2回総会報告

1月23日10時から、上記裁判の第6回口頭弁論が、東京地裁527号法廷で開かれた。
  弁論では、二人の原告追加、及び、本裁判では原告の追加は本裁判ではこれで終了することの確認の後、提出証拠の確認がなされた。

被告日本郵便株式会社は、15日が提出期限であった準備書面(6)を「年度末繁忙」「期間を読み間違えた」との理由で提出せず、更に、2か月程度の期間延長を要求してきた。原告側は、15日提出自体が、被告の「年度末繁忙」との理由を聞きいれて設定したものであることを訴え、この上、更に2カ月もの余裕を言い出すのは聞き入れられないと主張したが、裁判長の「原告の言うこともわかるが、書類が出ないと審理に入れない」との言葉により、2ヶ月後提出ということになった。
  裁判長は、被告に向かい、「65歳以上の社員を雇い止めした後、その65歳以上の者を再雇用していることにつき、もっと詳細な説明を」と要求した。
  次回第7回口頭弁論は、4月10日(水)13時15分から、東京地裁527号法と決まった。

支える会総会集会報告

その後、弁護士会館に移動し、報告集会と「支える会」総会が、椿「支える会」事務局長の司会で開かれた。
  萩尾代理人弁護士は、当日の弁論の内容について、
 「会社は、65歳雇止めは萩原事件判決と違うと言っているが、本質は同じ」
 「就業規則については、社員に、置き場所・内容を知らせなければならないが、本件ではそれがなされていない」
 「労働者代表選出手続きについて、会社が『多数派労組が言っているのだから適正に行われているのだろう』と主張しているのは無責任。」
 「特定の人に不利になる協約条項は違法」
 「協約締結の手続きについて、不利になる組合員は組合に対して授権をしていないのだから、この協約条項は無効」
 「被告の準備書面の不提出は、裁判の引き延ばしの可能性があるが、これからも、会社の主張に反論していく」と説明した。

長谷川弁護士また、同じく代理人の長谷川弁護士からは、「被告会社は、65歳定年としながら、例外が多い。被告は、裁判長から『それなら、なんで、原告の人たちが例外にならないのか、主張してほしい』と言われていたのに、約束の準備書面を提出してこなかった。あのやり取りを見ると、官と民の悪いところを合せた感じ」との話があった。
  その後、質疑応答に移った。

全石油昭和シェル労組員は、「裁判長は個々人のことを言ってきたが、個人のことはこととして、争点は、『65歳雇止めが不当』という姿勢ではないのか?組合としてはどうなのか?」との質問があり、萩尾弁護士から「裁判所の『分断していこう』という意図が見える。学者の方の意見も聞いて、対処していきたい」との回答があった。
  次に、昨年、最高裁で高裁勝利判決が確定し職場復帰を果たした「岡山ゆうメイト解雇事件」当該の萩原さん、昨年末、キヤノンと原職復帰2人を含む勝利和解をしたキヤノン非正規労働者組合の阿久津委員長、昨年12月、都労委から救済命令が出された労組GKIの小島組合員などから、勝利報告と連帯のあいさつがあった。
  最後に、司会の椿「支える会」事務局長から、傍聴のお礼の言葉があり、報告集会を終了した。

「支える会」総会へ

休憩をはさんで、「支える会」総会に移った。司会は棣棠「支える会」会員に引き継がれた。
  最初に「支える会」平賀会長から、「この闘いは、圧倒的に多くなっている非正規の年齢差別の闘い。今、ブラジル人が損害賠償を認められたり、キヤノン非正規労働者組合が原職復帰2名の成果を挙げたりしている。これは、闘えば勝てるということ。労働者の闘いが着々と進んでいる。郵政65歳裁判は、その一つだ」との話があった。

萩尾弁護士次に、萩尾弁護士から、「この裁判闘争の意義を踏まえて、大きな闘いにしていくことが大事。萩原さんの勝利に続いて、この闘いも勝っていきたい。苦言としては、この闘いが大きな闘いにできていないことだ。原告は全国に広がっているが、ユニオンとしても、もっと大きな闘いにしていってほしい。労働協約がモヤモヤする状況になっているが、スパッと無効としてやっていってはどうか」との発言があった。

その後、椿事務局長から、「取り組みの報告と今後の方針」の報告、内田会計担当から会計報告があった。取り組みの報告では、現在までの署名の集約数、会報・ビラ・リーフレットの発行状況やHPのアクセス数、結成から1年間の集会開催実績や各種集会への参加状況などの報告と今後の行動の提起があった。内田会計担当からは、会計報告と共に、今後の闘いのために、財政の確立、「支える会」会員の拡大の訴えがなされた。

続いて、棣棠司会の「この裁判の進め方」についての質問に答えて、佐藤早稲田大学名誉教授が、「一律に(65歳以上の社員を)雇止めにするのはおかしい」「65歳定年制を含む協約を組合が締結したことについて、十分に支える会総会討議しておくことが必要。協約は取引だから、プラス面とマイナス面がある。そこをはっきりさせてほしい」「協約は期限の定めがないのだから、90日前通告で破棄できる。それをしないのはなぜか」との発言があった。
  それを受けて、萩尾弁護士から「次回期日は、雇い止めのでる4月になったのだから、それを十分に検討する時間ができたし検討の必要がある。4月までに無効通告を」との発言があり、棣棠司会からは「これは重要な問題だから『支える会』で結論を出さないと、組織としての結論が出せない」との話があった。
  平賀代表からは「この問題は整理しなければいけないと思う。事務局会議に支援者の方に来ていただいて話合うことにしたい」との発言があり、意見交換の後、棣棠司会から「2月に事務局会議を行いたい」旨の提案がなされた。

その後、定年再雇用拒否事件当該の土屋郵政産業労働者ユニオン船橋支部長から「郵政の非正規切り捨ての問題と65歳雇止め解雇問題を連携させていく。郵政は日本一のブラック企業。現在の郵政の許されざる企業実態を世間に知らしめたい。裁判だけでなく社会運動としていくことが大事」との話があった。
  キヤノン電子労働組合を解雇され裁判闘争中の眞壁さんからは、「この件で、ストライキ権を行使するべき」との意見が出された。
支える会総会  続いて、原告4人から、決意表明とお礼の言葉が述べられた。

協約問題についての話し合いは、2月7日(木)19時から、郵政共同センターで開かれることに決まった。65歳解雇は協約を根拠としている。この裁判は、協約問題の解決なしには成功しない。多くの皆さんに参加していただき、論議を尽くしたい。
  最後に、平賀代表から「乗り越えねばならない問題もいっぱいあるが、これからも力を合わせて頑張りましょう」との発言があり、総会を終えた。

(原告 丹羽良子報告)
*伝送便2月号に掲載されました記事を一部修正の上再掲しました。(多田野 Dave)