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競争に駆り立てるだけのDOSSには反対します!    (05.09)
郵政産業ユニオン長崎中郵支部機関紙より転載

長中局でも先週から「集配業務支援システム(略称DOSS)」の研修が行われています。
  その目的は、「配達担当者が携帯端末機により、区分機データ等から当日の配達物数を自動取得するとともに郵政産業ユニオン長崎中郵支部機関紙「未来」、作業項目別の実働時間等を携帯端末機に記録し、区別・個人別に日々の作業量等を蓄積することにより、集配業務におけるムリ・ムダ・ムラを削減する」というものです。

先日の研修では、DVD視聴と資料説明が、各30分の計1時間でした。
  DVDの中では先行実施した渋谷局長が「個々の社員の意識が変わり効率がアップする」など、良いことばかりだと述べられていましたが、本当でしょうか?
  「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすというのは、JPS施策として以前も謳われたことと同じです。JPS施策が残したものは「ムダ」と「ムリ」と言われています。今回の施策はそのときの反省を踏まえて導入されるのでしょうか?
  ただ手書きで記録していたものが携帯端末機への入力に変わっただけでは、成果も限られるというものです。

さて長中局の研修の中では、早くもDOSSの欠点が幾つか明らかになりました。
  まず第一は、前日の計画配送(計配)物数が入力・反映出来ないことです。現在、各職場では毎日のように「計配で定時終了」と指示が出ています。「二本線」どころか、酷いときには「切手貼付以外全て計配」してでも、残業しない、あるいは最低限の残業で終了するようにと指示が出ます。
  計配物数は配達区及び担当者によって差が大きいとは言え、100通を超えることもあります。その場合、平常物数の1割を超える計配物数が反映されないまま、当日の作業能力として割り出されます。単純には言えませんが、10%近く能力が低く計測される危険性が高いのです。

研修の中で、なぜ計配物数が入力・反映出来ないのかと質問したところ、管理者からは「(本社段階では)計配とは内務(郵便課)段階で行うもので、外務(集営課)では行うものではないから」と、言う驚きの説明がありました。
  外務は当日内務から交付された郵便等は全て配達するのだから、前日の計配物数を入力する項目はないという理屈は正しいです。となると各職場の管理者は本社の指示に反して、本来ならば当日配達しなければならない郵便物等を「勝手」に遅配させていることになります。

カット今、外務の職場では、管理者から「計配指示」をしたのになぜ残業になるのだと言われ、同僚からは計配するのはお前だけで他の社員は全て配達する、身勝手あるいは捌けないと言われ、追い詰められている社員が多くいます。
  この遠因が管理者の勝手な計配指示にあるとしたら許されるものではありません。

第二に、事故郵便処理関係です。
  現在外務では都度処理として順立て作業をしながら転送処理を行っています。しかしこの処理時間は別に計上されるわけではなく、順立てにかかった時間とされるため、事故郵便が多い区、特にワンルームAPが多く、入居者の入れ代わりが激しい区では都度処理に時間がかかり、結果、順立て能力が低いと判定されます。それを回避するため極力都度処理を行わない社員も出てくると思われますが、どうするのでしょうか?

また他区の事故検印を通配区の担当者同士で行っていますが、その時間はどのようにカウントするのでしょうか?他の社員を手伝えば手伝うほど、能力が低いと判定されそうな気がしますが、杞憂であることを願います。

第三は、営業関係です。
  配達中の営業は概ね5分以上かかる場合、営業時間として入力すると説明がありましたが、あらかじめ約束があるならともかく時間の予想がつくものでしょうか?
  また販売品の準備にも時間がかかります。それらは出発前時間としてカウントされますが、販売できなかった場合などで営業実績として残らない場合、ムダ(空白時間)とされないか心配です。

その他にも、各職場で日常茶飯事となっている休憩・休息時間中の作業着手も問題となることでしょう。まともに入力すれば労基法違反(45分の休憩を与えない)が続出します。ごまかすために入力時間の誤操作が行われると思いますが、それに気を取られ各種事故が増加する可能性も否定できません。

いま以上に管理者の機嫌を伺っての作業を強いり、競争に駆り立てるだけのDOSSに郵政産業ユニオンは強く反対します。

(郵政産業ユニオン長崎中郵支部機関紙「未来」より転載)