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(10.02)

「私には夢がある」。
  故マーチン・ルーサー・キング牧師の演説の50年後、新宿で「差別撤廃東京大行進」が行われた。
  20万人を集めたワシントン大行進には及ばないが、9月の下旬とは思えない暑さの中3千人が新宿中央公園に集まった。
  計画したのは新大久保や大阪・鶴嘴(つるはし)で行われている「ヘイトスピーチデモ」に反対する人達だ。

12時30分、ブラスバンド隊の「ウィシャルオーバーカム」の吹奏ののち集会が始まる。
  有田芳生参議院議員、ゲイであることを明らかにして当選した石川大我豊島区議、フリーライター李信恵さんのスピーチの後、「人種差別撤廃条約の誠実な履行を日本政府に求める決議」が採択されると、人種の肌の色を示す黒・赤・黄・白の風船が放たれる。
  ブルーハーツの「青空」が流れる中、バルーン達は9月の澄みきった青空をどこまでもどこまでも上がって行った。

1時過ぎ、いよいよ行進が出発する。キング牧師に敬意を表してブラックスーツに身を固めた人々が先頭だ。
  「ヘイトスピーチに反対」「差別のダシに拉致問題を使うなよ」「みんな違ってみんないい」「愛し合ってるかい!」思い思いのプラカードを持ち大行進は進む。
  「差別をやめろ!一緒に歩こう!」と大声でコールする若者の後に続く。
  嬉しい事にスバルビルあたりで白人青年が行進に参加してくる。思わず握手。

多くの人と連帯して行きたい

「内部批判・自己批判をしない反差別は消費です」「とりあえず連帯しようは差別の温存です」のプラカードを持つ女性に遭遇。
  確かに差別問題は難しい面が多い。しかし差別や分断が進み学校や職場で孤立し死を選ぶ人が増える中、必要なのはまず声をかける事だと思う。「とりあえず連帯」でもいいと思う。それをきっかけに差別のことや世界のありようを考えて行くことが出来れば。
  私の中にも差別する心はある。でもヘイトスピーカー達の様に差別や憎悪―人間の暗黒面を土台に他者と繋がろうとは思わない。内なる差別意識と格闘しながら国を超え違いを超え多くの人と繋がりを持ちたい。

行進は職安通りにさしかかる。歩道から手を振る人が増えてきた。鬼王神社の信号を右折し新宿区役所横を抜け靖国通りに出る。
  もう汗びっしょり。新宿の真ん中で行進するのは何年振りだろうか。道行く人達の注目を浴びる。
  新宿大ガードを越えた交差点では既に行進を終えた人々が拍手で迎える。
  解散地点の柏木公園まで2時間あまりの大行進。疲れたけど素晴らしい一日でした。来年も参加するぞ! 

(伝送便編集委 久保 茂)