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パワハラ・セクハラ裁判―堂々たる証言で会社を圧倒    (11.12)
呉、パワハラ・セクハラ証人尋問裁判傍聴記 (スクラムユニオン・ひろしま 委員長 土屋信三)

一言で言えば、Aさんの証人尋問での受け答えは、立派なものであった。初めての証人尋問で、不慣れなことや緊張感もあっただろうが、彼女の堂々として明瞭な発言は、裁判官の心証においても真実を述べていると思わせたに違いない。

西岡弁護士による主尋問に対して、Aさんは一つ一つ丁寧に答えていった。
  始めに、今城のパワハラについて、怒鳴り声を上げ、「ババア」とか「Aのバカは」といった発言が繰り返された状況や、バイクの鍵が返還されていないといった言いがかりの時に、今城が執拗に絡んできた状況などが聞いている者にもはっきりと伝わるように暴露していった。
  この臨場感は、聞いていた今城自身にも冷や汗をかかせたことは疑いない。自分は全くそのような発言はしていませんと主張したい今城にとって、映像に描き出されるような迫真力のある証言をされては、実に困ったことになるからである。

次の濱本による「ロッカー点検」と称する女性更衣室への潜入といわゆるのぞきというセクハラや、出会い頭のバイク事故に対する対応について、Aさんは的確な指摘と応答、自分の思いも含めて述べた。
  女性管理者がやるべきところを、いないからと言って、男性課長がロッカー点検を行うおかしさの暴露、女性として着替えの下着や生理用品が入っているロッカー点検をやられること自体への拒否感など、きちんと伝えることができていた。

そして、末田と共謀しての退職強要について、事実関係を含めて率直に、わかりやすく証言した。
  Aさんが退職願を書かなければならないほど追い詰められた過程、できれば仕事を続けて、事故の責任を取り返したいと考えた想い、一度は退職願をAさんに持ち帰らせた二人が、1か月後にまさに豹変して退職強要してきた状況など、本当に郵政の仲間に聞かせてやりたいほど鮮明な証言であった。

圧巻は、Aさんの反対尋問に対する応答であった。
  被告側の弁護士である土井という人物は、声の大きさと恫喝で自身の無能性を覆い隠しているような奴であった。それに対して、ひるむことなく応答したAさんは賞賛に値する。
  例えば、土井は「ババアと言ったって、面と向かって言っていなかったらあなたに言っているとは限らないでしょう?」などと馬鹿な質問をして、Aさんから「3班には女性は私一人しかいないから、私を指していることははっきりしています」と反論されると絶句してしまった。
  的確な反論にうろたえているうちに、土井が取った戦術は、Aさんに話をさせないでイエスかノウかだけ答えるようにさせることだった。
  「いや、意見はいいです。あったのかなかったのか」「あなたが思ったのか、思わなかったのか、それだけでいいです。」といったやり方で、Aさんの意見を封じ、自分の描くストーリーに引き込もうという意図が見え見えであった。
  ただ、そもそも事実がなかったかのように証言を導かなければならないので、土井の反対尋問は、すべて的はずれで、核心を突くことがなかった。そのため、Aさんにしても、何でこんな質問に答えなければならないのだろうという疑問にぶつかったのではないだろうか。しかし、土井の底意地の悪い質問を跳ね返しての応答によって、セクハラやパワハラの実態が浮き彫りにされたことは間違いない。

今回のAさんの証言によって、裁判勝利への展望がまた一歩切り開かれたというのが、客観的な評価であろう。

スクラムユニオン・ひろしま 委員長 土屋信三

*資料
  郵政産業ユニオン呉支部機関紙へ2号にわたって掲載されました裁判報告をPDFファイルで紹介します。
  なお、原告ご本人のお名前は空白にしてあります。

福山セク・パワハラ損害賠償請求裁判その1 (PDF 510KB)
  福山セク・パワハラ損害賠償請求裁判その2 (PDF 517KB)