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労契法20条裁判 差別と欺満にみちた会社主張    (10.03)
労契法20条裁判 9月11日第2回口頭弁論開催

9月11日、労契法20条裁判の第2回口頭弁論が多くの傍聴支援の中で行われた。裁判に先立ち、郵政本社前と東京地裁前で、原告はじめ郵政産産業労働者ユニオンの組合員がビラ・宣伝を行いました。

  口頭弁論では、会社側が訴状に対する全面的な反論を陳述(第一準備書面)してきました。ほぼ想定どおりの内容とはいえ、非正社員の仕事の実態を全く無視しているばかりでなく、非正規社員に対する差別に満ちた内容で怒りを新たにしました。
  裁判終了後、弁護士会館で報告集会を持ちました。集会では、同様の裁判を闘っている東京メトロコマースの原告団や西日本裁判の仲間から連帯のあいさつ、報告がありました。

 

会社側準備書面を斬る

会社は、準備書面で「正社員と時給制契約社員との間に期待される役割・職責に本質的な違いがある」、「正社員と比べて極めて簡易な採用手続き」で採用されている等として、労働条件に違いがあるのは当然と主張している。
  正社員は選ばれて採用されているが非正規社員はそうではないから能力的に劣ると言わんばかりの主張で、差別に充ち満ちている。

しかし、その反面で、職場での具体的な仕事の内容については、抽象的に「正社員とは異なる」「正社員程には求められていない」と述べるだけで具体的な違いについては何一つ主張できていない。
  たとえば、苦情処理について、非正規社員は「責任ある立場で顧客の苦情等に対応することはなく」、「正社員が責任を持って処理」していると主張しているが、その具体的な内容については一切明らかにしていない。苦情対応が正社員と非正規社員ではどう違うのか明らかにできないのです。

また、営業目標が正社員では「人事評価の一要素」だが、非正社員は「営業意欲喚起のための目安に過ぎず、ノルマではない」と主張しているが、これ程事実をねじ曲げているものはない。
  さらに、「ゆうパックの配達業務は、通常郵便物に比べて集配先の数が絶対的に少なく、通区等の習熟を必要としない」「正社員が従事することはない」等と何の根拠もなく主張している。
  原告側が主張している各種手当ての差別にも反論しているが、屁理屈を通り越して呆れてしまうものも少なくない。

そのひとつが「年末年始勤務手当」だ。正社員は「定年までの長期にわたり(年末年始に)家族と過ごすことができないことから、その労苦に報いる」ためだとし、「こうした事情に該当しない時給制契約社員に支給されるべき理由はない」としている。
  非正規社員なら年末年始に家族と過ごせなくてもかまわないという差別感覚も許せないが、「将来にわたっての手当」という主張には呆れてしまう。こうした理屈に沿えば、実際に勤務しない日も支給するのは勿論、年末年始に勤務をしていない総務部等の正社員も将来勤務する可能性があるので支給するのが当然ということになる。しかし、実際には支給していない。屁理屈にも程があるというものだ。
  会社の主張は完全に破綻している。

(郵政産業労働者ユニオン関東地本機関紙より転載)

 

当該に聞く―なぜ今裁判の原告に?    (10.03)
労契法20条裁判、郵政ユニオン大阪北部支部より3原告が立ち上がる!

岡さん (吹田千里局 第1集配営業部 2班所属)

一番のキッカケは、年末繁忙手当の無い事です。全く同じ仕事をしていて、『なぜ?』です。期間雇用社員と正社員で、全く異なる仕事内容であれば、納得したかもしれません。『6時間雇用』から『8時間雇用』になり、また、一人1区制になって、日常の業務も差異のない状況で、『差』が起こっている疑問、それに対して、オカシイと思っている人達が多々いるのに、結果的に変化はおきない。だから、裁判で『なぜ?』を、明らかにしていきたいです!
  郵政の「人の扱いの醜さ(みにくさ)」を世に知ってもらい、それをキッカケに、少しでも(会社が)『改心』してくれれば『良し』と思っています。
  大きな声で言わないと、この会社は、なし崩し的に、自分達にとって都合の良い事を押し通していくので(=バレなきゃ、何やってもOKみたいな風土)、今裁判で風穴を開けていければ良いと思っています。

(くぬぎ)さん (豊中局 第2集配営業部所属)

お客様から見たら正社員や非正規社員の区別はない。また個々のスキルも様々で、正社員か非正規社員か区別がつかない社員も多くいます。しかし、待遇面では著しい差があり、これでは非正規社員たちのモチベーションが下がるのは当然であります。
  この実態を労働契約法二〇条に照らし合わせたら、果たしてどう判断されるのか?
  雇用環境に変革をもたらすのは間違いないと思いますが、何より非正規社員の皆が希望や誇りを持って仕事を出来る職場になり、それが会社の将来性にもつながれば、この裁判や労働契約法20条の意義が最大限に発揮されたといえるでしょう。

高橋さん (吹田千里局 第1集配営業部 集荷センター班所属)

今回、私達は、正社員との差額を要求しておりますが、金額の問題ではありません。実際は非正規雇用がどういう意味をもたらすのか、合法的に少しでも多くの皆さまに知って頂こうと思い、行動した次第です。
  例えば、業務上のミスをした場合、期間雇用社員には次の六か月間で、大幅な賃金カット(20万円)が続きます。正社員には処分だけです。本来、責任が重いはずの正社員の処分が非正規よりも軽いのです。公序良俗に照らし合わせてみて、こういう事があり得るでしょうか?
  非正規雇用は、人生の一大イベントの結婚に消極的にならざるを得ません。これは最早、不幸としか表現のしようがありませんし、少子化にも拍車を掛けます。労働意欲が低下し、消費意欲も減少、内需が落ち込みます。悪循環です。
  皆さまの子供さんやお孫さんが就業年齢になられた際、このような非正規の仕事しか見つからなかったら、どう思われますか? そんな思いから、参加しました。

(郵政ユニオン大阪北部支部機関紙より転載)